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学習お助けQ&A

数学【図形】

図形の証明

定義と定理の違いについて教えてください。
例えば、正三角形は「3つの辺の長さが等しい」が定義ですが、なぜ、「3つの角は等しい」は定義ではなく性質(定理)なのでしょうか?

まず、ことばの意味を改めて整理しましょう。

定義 用語などの意味をはっきりと述べたもの
性質(定理) 定義などをもとにして証明されたことがら。
よく使われるものは定理という。

数学の用語は、その意味をはっきりさせておかないと、正しい判断や議論ができません。
そこで、用語の意味や記号の意味を定めたものを定義といいます。
定義は、その用語の特徴を簡潔に表したもので、それをいえば何のことなのか、わかるような内容になっています。

[三角形の定義の一例]

二等辺三角形の定義 2つの辺の長さが等しい三角形
正三角形  の定義 3つの辺の長さが等しい三角形
直角三角形の定義 1つの角が直角である三角形

「性質(または定理)」は、定義などを使って、この図形ならば必ずこれがいえると証明されたものです。

[三角形の性質の一例]

二等辺三角形の性質

•2つの底角は等しい。

•頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分する。


正三角形の性質

•3つの内角は等しく、その大きさは60°である。

以上より、「3つの辺の長さが等しい」によって正三角形が定まります。定義によって定まる性質は「3つの角は等しい」なのです。
よって「3つの辺の長さが等しい」が定義、「3つの角は等しい」は性質です。
ちなみに性質は、「二等辺三角形の底角が等しい」を用いて証明することができます。

証明の定理を覚えることができず、証明の書き方も分かりません。どう定理を覚えればいいか、どう証明を書けばいいか教えて下さい。

証明の書き方がよくわからない場合は、まずは証明問題の模範解答をよく読んでみましょう。そして、証明の流れをつかむことがポイントです。はじめは「真似をする」と書きやすいです。

そして、証明に用いる重要な定理などは、基本はしっかりと覚える必要があります。それらを自分の手でノートに書き写すなどしてもよいでしょう。言葉だけでなく、図が例示されている場合は、それも自分で描いてみると理解しやすいです。同じように、さまざまな図形の性質も理解しておくことが必要です。さらに、定理そのものを覚えるだけでなく、実際に問題を解くことで、自然に定着させていくこともできます。

テストなどで証明の仕方が思いつかなくなってしまいます。やはり証明は「ひらめき」が大事なんでしょうか。なにか対策があれば教えて下さい。

証明問題の取り組み方を以下に紹介しますので、参考にしてくださいね。

【1】 正しく仮定と結論を読み取ろう

仮定と結論に下線を引いて、はっきりさせるとよいでしょう。そして、仮定として与えられた辺や角の条件を図形に正しく書きこみます。さらに、図形の定義、性質、定理などから等しいとわかる辺や角をどんどん記入してください。例えば、対頂角や平行線の性質、特別な三角形の性質などから、等しくなる角や等しくなる辺をみつけます。

【2】 ゴールである結論をつねに考えに入れておこう

結論を示すためにはどんなことがいえればよいか、また、その条件がいえるためには、さらに何がいえればよいか、というように結論からさかのぼって考えていくと、証明の筋道がわかりやすくなります。

【3】 問題のパターンと利用した定義や定理を整理しておこう

証明問題の練習をしたら、必ず問題のパターンと利用した定義や定理を整理しておきましょう。そうすると、問題を読んだときに、利用する定義や定理に気づきやすくなります。また、補助線(垂線や平行線など)がポイントになる問題もあります。そのときも、問題のパターンとどのような補助線を引いたかを整理しておきましょう。

相似な立体の表面積比と体積比の関係が理解できません。例を用いて説明してください。

相似な立体において、

(表面積比)=(相似比)$^{2}$
(体積比)=(相似比)$^{3}$

となることは、中学校の学習においては、このまま覚えて、問題の中で使いこなせるようにすれば十分です。気になるようであれば、いろいろな立体の表面積や体積を計算して、調べてみるとよいでしょう。

例えば、1辺の長さが$a$の立方体$A$と、1辺の長さが$2a$の立方体$B$の場合、相似比は

(立方体$A$):(立方体$B$)=$a$:$2a$=$1$:$2$

となります。そして、

【表面積】

立方体$A$:$6 \times a^{2} = 6a^{2}$、立方体$B$:$6 \times (2a)^{2} = 24a^{2}$より
(立方体$A$):(立方体$B$)
$= 6a^{2}$:$24a^{2}$
$=1:4$
$= 1:2^{2}$  :(表面積比)=(相似比)$^{2}$

【体積】

立方体$A$:$a^{3}$、立方体$B$:$(2a)^{3} = 8a^{3}$より
(立方体$A$):(立方体$B$)
$= a^{3}$:$8a^{3}$
$=1:8$
$= 1:2^{3}$  :(体積比)=(相似比)$^{3}$

平面図形

半径$r$と弧の長さ$\ell$のおうぎ形の面積を$S$とすると、$S=\dfrac{1}{2} \ell r$になるのはなぜですか。

円周率を$\pi$として、おうぎ形の半径を$r$、中心角の大きさを$a^{ \circ }$、面積を$S$とすると

$S= \pi r^2 \times \dfrac{a}{360}$ ……①

でしたね。

そして、中心角$a^{ \circ }$のおうぎ形の弧の長さ$\ell$は、同じ半径の円の$ \dfrac{a}{360} $なので、

$\ell = 2 \pi r \times \dfrac{a}{360}$ ……②

が成り立ちます。
②より

$\dfrac{a}{360} = \dfrac{\ell}{2 \pi r}$

なので、これを①に代入すると

$\begin{eqnarray} S &=& \pi r^2 \times \dfrac{ \ell }{2 \pi r} \\ &=& \dfrac{1}{2} \ell r \end{eqnarray}$

と導くことができます。
この求め方は弧の長さがわかっていれば、中心角の大きさがわからなくてもおうぎ形の面積を求めることができる方法です。正しく覚えて、利用できるようにしておきましょう。

線や角の二等分線の作図の方法について詳しく教えてください。

線分の垂直二等分線の作図

線分ABの点Aを中心に適当な半径の円をかきます。このときの半径は、線分ABの半分より大きくします。線分ABの長さより半径が大きいと作図しにくくなります。

➀と等しい半径の円を、点Bを中心としてかきます。

➀と➁によりできた交点P、Qを結びます。これが線分ABの垂直二等分線です。

なお、この作図は線分ABの中点を求めるときにも利用できます。垂直二等分線PQとABの交点Mが、線分ABの中点です。なお、こうして作図に用いた線は消さずに残しておきます。

角の二等分線の作図

点Oを中心に適当な半径の円をかき、OA、OBとの交点をP、Qとします。このときの半径は、OA、OBの長さをこえないこと。大きすぎると後の作図がやりにくくなります。

点Pを中心に、適当な半径の円をかく。

点Qを中心に、図➁と等しい半径の円をかき、交点をRとする。

ORを結ぶと、これが∠AOBの二等分線です。図➁と図➂の半径は、図➀と同じでもかまいません。図➁と図➂で、交点Rを持つ半径が必要です。
やはり、作図に用いた線を消さずに残しておきましょう。

補助線を引くときのコツはありますか。

補助線は、「図の中のこの部分に線があれば、これまでに習ったあの定理(性質)が利用できて、問題が解ける」というときに引きます。つまり、与えられた条件だけでは、なかなか解決の糸口がみつからないときには、有効な手段です。補助線の引き方のコツをつかむには、補助線を引くことで、どの定理(性質)が利用できるようになったかに注目しながら、問題練習を積むことです。
この利用できるようになった定理を意識していくと、三角形の性質や平行線の性質、平行四辺形の性質、円の性質などに結びつくような補助線が引かれていることに気づけるようになります。

一般的に有効な補助線をいくつかあげておきます。

(1)~ に平行な直線をひく。
線分の比や角の大きさを求める問題など、相似な図形を作り、辺の比を求めるのに有効です。

(2)~ に垂直な直線をひく。
直角三角形を作ることで、三平方の定理の利用ができます。辺の長さを求める問題で有効です。

(3)同じ弧に対する円周角をつくる。円の中心と接点を結ぶ。
円周角の性質や半径と接線が垂直である性質が利用できるようになります。
また、直径に対する円周角をつくると、その角が90°という性質が利用できるようになります。
円の問題に有効です。

これらのことを参考に、練習問題で、積極的に補助線を引いてみてください。試行錯誤も重要です。そして、問題のタイプと利用する性質、そしてその性質を利用するためにどのような補助線を引いたかをまとめてみましょう。コツがつかめてくるはずです。

メネラウスの定理は理解できるのですが、その定理の逆を使う問題が解けません。どのように解けばよいのか教えてください。

『メネラウスの定理の逆』を利用するキーワードは、『点が一直線上にある』です。

辺の比を利用でき、点が一直線上にあることを証明せよ、という問題では、まず、『メネラウスの定理の逆』を利用できないか考えてみましょう。

下記の例で考えてみましょう。

下の図のように△ABCの∠Aの外角の二等分線と辺BCの延長との交点をP、∠Bの二等分線と辺CAとの交点をQ、 ∠Cの二等分線と辺ABとの交点をRとする。このとき、3点P、Q、Rは一直線上にあることを証明しなさい。

ここでは、辺の比は与えられていませんが、角の二等分線の性質を利用すると、

$BP:PC=AB:AC$  $\dfrac{BP}{PC} = \dfrac{AB}{AC}$

$CQ : QA = BC : BA$  $\dfrac{CQ}{QA} = \dfrac{BC}{BA}$

$AR : RB = CA : CB$  $\dfrac{AR}{RB} = \dfrac{CA}{CB}$

これらの辺の比が等しいことがわかります。

点Bから出発して一筆書きの要領で、メネラウスの定理が成り立つか調べますと、

$\dfrac{BP}{PC} \times \dfrac{CQ}{QA} \times \dfrac{AR}{RB}$
$ = \dfrac{AB}{AC} \times \dfrac{BC}{BA} \times \dfrac{CA}{CB}$
$ = 1$

こうして、『メネラウスの定理の逆』を利用し、3点P、Q、Rは一直線上にあることが証明できます。

等積変形の問題がわからなくなります。

まずは等積変形について確認します。

では、上図について△ABC=△A’BC となるか確かめてみましょう。 直線m と直線n は平行で、その2 直線間の距離をh とすると、
△ABC=12×BC×h
△A’BC=12×BC×h
二つの三角形は底辺も高さも等しいので、面積も等しいといえるのですね。

等積変形では、底辺と平行な直線からできる三角形を意識して考えるとよいですね。

たとえば上図のようにAD//BC の台形があるとき、BC を底辺と考えると、△ABC=△DBC
またAD を底辺と考えると、△BAD=△CAD
と導くことができます。
そのほかにも、辺AD 上に点E があったならば
△ABC=△DBC=△EBC
のようになりますね。

また、四角形ABCD で、辺BC のC の方向の延長線上に点E をとり、四角形ABCD と面積が等しい三角形ABE をつくる場合は、
辺BC の延長線上に点E をとることから、出来上がりの三角形のイメージ図が思い浮かびますね。
すると四角形ABCD を2つにわけ、△ACD の頂点D を辺BC の延長線上に移動させればよいと方針が立ちます。
ここで頂点D を移動させるので、底辺はAC となります。そこで点D を通り、この底辺AC に平行な直線を引きます。
この直線と辺BC の延長線との交点を点E とすると、△DAC=△EAC となりますね。

「移動させたい点はどこか、その点を頂点とすると底辺はどこになるか」を意識して問題に取り組んでみましょう。

星形の三角形の角度の求め方を教えてください。

平面がただ一つに決まるということがよくわかりません

空間図形

ねじれの位置がイメージできません。どのように考えれば良いか教えてください。

空間における2直線の位置関係には、「交わる、平行、ねじれの位置」の3つがあります。

交わらず平行でもないような2直線を、ねじれの位置にある」といいます。

下の図において辺ABとねじれの位置にある辺を探すときには、辺ABと交わっている辺と平行な辺をそれぞれ探し、残りの辺がねじれの位置にあると考えるとわかりやすいでしょう。

(1)辺ABと交わっているのは

辺AD、辺AE(点Aで交わる)、
辺BC、辺BF(点Bで交わる)

(2)辺ABと平行な辺

辺CD、辺EF、辺GH

したがって、ねじれの位置にある辺は

辺CG、辺DH、辺EH、辺FG

となります。

円柱の表面積の求め方がよくわかりません。どう考えれば、求めることができますか。

一例として、底面の半径$2$㎝、高さ$5$㎝の円柱で考えてみましょう。

この円柱の表面積を求めるには、表面がどのような図形なのかを考える必要があります。
展開してみましょう。

上面と下面は円、側面は長方形になります。

底面積は半径$2$㎝の円が2つ。

側面積は長方形で、
縦;円柱の高さ=$5$㎝
横;底面の円周=$2\pi \times 2=4\pi$(㎝)

したがって、求める表面積は、
(底面積)+(側面積)
$=(\pi \times 2^2 \times 2)+(5 \times 4 \pi) $
$= 8\pi + 20\pi $
$= 28\pi $(㎠)……(答え)

このように求めます。

直方体と四角柱と六面体はどのように違うのでしょうか。

下記の例で考えてみましょう。

この展開図を組み立ててできる立体の名称を答えなさい。

「六面体」とは面が6つある立体のことです。ですから、直方体も六面体の1つです。

ただ、六面体には色々な立体がありますよ。すべての面が正方形である「立方体」や上下の面の大きさが違うもの(例えば跳び箱で上面が平らなものを想像して下さい)もあります。ですから、より正確に答えるために、「直方体」と答えましょう。

例えば、三角形には正三角形や二等辺三角形、直角二等辺三角形がありますね。

答えが「二等辺三角形」なのに「三角形」と答えるのと同じです。間違いではないけれど、より正確にその形状を伝えるためには、できるだけ詳しい名称で答えなくてはいけません。

同様に四角形には正方形、長方形、台形、平行四辺形、ひし形などがありますね。

球の表面積と体積の公式について詳しく教えてください。

球の体積・表面積の公式は、中学校で学習する内容では正確に説明できません。
けれども、比較的覚えやすい公式ですから、球の体積・表面積の公式は、このまま正確に覚えておくようにしましょう。
ここでは、球の体積・表面積と、円柱との面白い関係について紹介します。公式を覚えるときに、参考にしてくださいね。

(1) 球の体積
下の図1のような半径 r 、高さ 4r の円柱の内部を水で満たし、その中に半径 r の球を入れてから球を取り出すと、後に残っている水の量が、元の水の量の ⅔ になることがわかっています。
このことから、球の体積は円柱の体積の ⅓ であることが確認できます。したがって、球の体積Vは
V=(円柱の体積)×⅓
=(円柱の底面の面積×高さ)×⅓
=( πr2 × 4r)×⅓
= 4/3πr3
と求めることができます。

(2) 球の表面積
下の図のように、底面の直径と高さが 2r で等しい円柱があるとき、半径 r の球の表面積S は、この円柱の側面積に等しいことがわかっています。
したがって、球の表面積Sは
S=(円柱の側面積)
= 円柱の底面の円周×円柱の高さ
= 2πr × 2r
= 4πr2
と求めることができます。

公式の厳密な証明ではありませんが、球の表面積・体積と、円柱の表面積・体積を比べてみると面白いですね。