~その疑問、解決します~
学習お助けQ&A

社会【地理】

世界の地理

アフリカや中東の直線的な国境線がなぜ紛争の一因となっているのですか。

エジプトとリビアの国境、エジプトとスーダンの国境、アンゴラとナミビアの国境、シリアとイラクとヨルダンの国境など、アフリカや中東には直線的な国境が多いですね。

かつてヨーロッパ諸国がこれらの地域を分割して植民地としたとき、現地の人々の民族分布や歴史的事情などを考えず、自国の都合で植民地の境界線を決めました。その時に経線・緯線や目標となる2点間を結ぶ直線などを国境として利用したのですね。そしてそれがこれら地域の国々の独立時にも国境線として利用され、現在に至っているのです。

つまり現在のこれらの地域では、1つの国に複数の民族が住んでいたり、1つの民族が複数の国に属していたりというように、民族分布が国境と一致していない例が多く見られるのです。
1つの国の中に異なる言語・文化を持つ集団がいれば、対立・分断が起きてもおかしくありませんし、同じ言語、同じ文化を持った集団が複数の異なる国に分断されていれば,国境を越えて統合しようとするため、別の民族との争いが発生します。
前者の例の一つがアフリカのルワンダのフツ族とツチ族の対立で、後者の例としては、アフリカのニジェールやマリなどの国境付近に集住するトゥアレグ族、トルコ・イラク・イラン・シリアにまたがって住んでいるクルド人が挙げられます。

トゥアレグ族については、マリで分離・独立の紛争がありました。
1960年マリがフランスからの独立後、マリの南部は社会的・経済的開発が進んだ一方、北部では開発が遅れました。このため不満を募らせたトゥアレグ族が、北部の分離・独立を求めて、1962年に武装蜂起しました。しかしマリ政府の激しい弾圧にあい、アルジェリアやリビアに離散していきます。また1970年代から80年代の大規模干ばつが追い打ちをかけ、生計基盤を失って難民化していきました。
このようにして周辺国に離散したトゥアレグ族でしたが、1980年代は周辺国の景気が良くなかったことから、マリ本国への帰還を余儀なくされました。トゥアレグ族はその後も1990年から96年、2006年から09年の二度にわたり蜂起し、マリ政府との交渉の結果、地方分権、予算・開発投資の増大、そして軍事的権限の拡大が認められることとなりました。トゥアレグ族出身兵士の国軍での雇用は若年層の雇用対策として、また交易利権の保障は密輸収入の黙認として重要な意味を持ちました。こうしてマリ共和国北部の独立は認められないまでも、マリ政府とトゥアレグ族の共存共栄の姿が一応、形成されました。

以上のようにヨーロッパ諸国による人工的な植民地分割で独立後もそのような単位ごとになされたために、現在でも国境紛争や民族紛争の原因となっているのです。

日付変更線はなぜ、まっすぐではないのですか。

日付変更線は、太平洋上を通る180度の経線にほぼ沿って設定されていますが、島や陸地を避けて設けられているため、折れ曲がっています。世界各地の標準時のずれによって暦の日付に違いが生じないように、取り決められているのです。
たとえば、太平洋の真ん中あたりにある、いくつかの島々から成る国(キリバスやツバルなど)では、日付変更線が180度の経線と全く同じだと国内で日付が違う地域ができてしまいます。そのため、まっすぐな直線ではなく、ジグザグした線になっています。

鉱産資源のボーキサイトとはどういうものですか? また、何に使われるのですか?

ボーキサイトはアルミニウムの原料の鉱石です。焼成し電気分解をしてアルミニウムを製造します。
アルミニウムはアルミ(はく)、アルミサッシ、アルミ缶、1円硬貨など日用品に多く使われています。また、アルミニウムに精錬する段階でつくられる水酸化アルミニウムは、医薬品、吸着剤、研磨剤などにも使われています。

熱帯に住む人々の住居が高床式になっている理由がわかりません。高床式住居は冷帯や寒帯の住居の特徴ではないのですか?

高床式住居は、その名の通り、柱やくいを利用して、床面を地面よりも高くした住居のことです。高床式住居は寒帯や冷帯などの寒い地域にも見られますが、年間を通して高温多湿な熱帯の地域にも見られる住居です。

なぜ、全然違う気候の地域に、同じような住居があるのでしょうか。それは、それぞれ高床式にする理由が違うからです。

寒帯や冷帯には、永久凍土とよばれる土壌が広く分布しています。あまりにも寒いため、土地の温度が一年を通して常に凍った状態なのです。そのような土地で地面の上に直接住居を建てると、暖房の熱などが地面に伝わって凍土が解け、建物が傾くなどの被害が出てしまいます。そのため、高床式にして熱が直接地面に伝わらないようにしているのです。

一方、熱帯地域で高床式住居が建てられるのは、その方が風通しが良いため涼しく、湿気も避けることができるからです。また、害虫や害獣の侵入を避けることもできますし、洪水の多発する地域ではその被害を避けることもできます。

回帰線とは何ですか?

地球上の北緯23.4度の緯線を北回帰線、南緯23.4度の緯線を南回帰線といいます。

地球の地軸は、23.4度、傾いています。このため、季節によって、太陽の光が真っ直ぐに当たる地点が変わってきます。上の図の左にある「夏至」の地球を見ると、北緯23.4度にある北回帰線に、直角に太陽光線が当たっているのがわかります。太陽が直角に当たるということは、地表から見ると太陽が真上に来ているということです。北回帰線は、夏至の日の太陽の高度が一番高い時に、太陽が真上に来る地点を結んだ線なのです。
反対に、冬至の時には南緯23.4度の南回帰線に太陽光線が真っ直ぐに当たることがわかると思います。ちなみにこの時、南半球は夏ですが、オーストラリアやニュージーランドでは慣習的に、winter solstice(冬至) とよぶことが多いようです。

なお春分と秋分には、赤道上の地点で太陽が真上に来ます。つまり夏至から冬至まで、太陽が直角に当たるところは、北回帰線から南回帰線まで少しずつ移動するのですね。

熱帯林と熱帯雨林の違いは何ですか?

「熱帯林」とは、熱帯の気候の地域にある森林のことをいいます。
そして熱帯林は、降水量や雨の降る時期によって、「熱帯雨林」「熱帯サバナ林」「熱帯モンスーン林(雨緑林)」などに分類することができるのです。つまり熱帯雨林は、熱帯林に含まれるということになります。

熱帯林の中で、一年を通して高温多雨の地域に広がり、常緑広葉樹が生い茂る密林が「熱帯雨林」です。「熱帯サバナ林」は、熱帯の中でも比較的乾燥した地域に分布し、木々がまばらに生えています。また「熱帯モンスーン林」は、乾季と雨季がある地域に分布し、乾季に落葉する種類の樹木が多く生えています。

世界の都市の雨温図を見分けるポイントを教えてください。

世界各地の雨温図を見分ける場合には、最初に気温を見るとわかりやすいでしょう。気温が1年中高ければ熱帯、冬に非常に気温が下がるならば寒帯、という具合にだいたいの見当がつくと思います。気温の高い時期が日本と反対になっているならば、南半球の地域だとわかりますね。また、内陸の地域では、1年の寒暖の差が大きくなります。
次に、降水量を見てみましょう。降水量が少ないならば、乾燥帯や高山気候などの雨温図であることが多いです。
つまり、雨温図を示して「これはどこの都市のものですか?」と問う問題への対策としては、気候区ごとの特徴を覚えておくことが大切ということですね。

下記に世界の気候区の特徴をまとめましたので、地図帳もあわせて確認しながら、それぞれの気候区の気温、雨が多い時期などを押さえましょう。

【熱帯】
●熱帯雨林気候

1年間を通して高温多雨で、常緑広葉樹が生い茂る密林(ジャングル)が見られる。ブラジルのアマゾン川流域や東南アジアの国々など。

●サバナ気候

雨季と乾季があり、樹木がまばらに生えた草原(サバナ)が見られる。

【温帯】
温暖で四季が明瞭。
●西岸海洋性気候

偏西風と暖流の影響で気温・降水量の年較差が小さい。西ヨーロッパの都市など大陸西岸に多い。

●温暖湿潤気候

夏高温多雨になる。1年の気温差が大きい。日本など。

●地中海性気候

夏に雨が少なく、冬も温暖。地中海沿岸やアメリカ西海岸など。

【乾燥帯】
年中高温で、かつ降水量が少ない。西アジア・アフリカ北部などの都市が代表的。

●砂漠気候

降水量が極端に少ない。

●ステップ気候

雨量は少ないが、夏にややまとまった雨が降る。

【冷帯(亜寒帯)】
温帯よりも1年間の気温差が大きい。夏に気温が上がり降水量も増えるが、冬には氷点下となる。ロシア・カナダなどの都市が代表的。

【寒帯】
1年中ほぼ氷点下の気温で、降水量も少ない。極地に近い地域に見られる。

●ツンドラ気候

年中低温であるが、夏は0度から10度のあいだで、コケなどが育つ。

●氷雪気候

年間を通して0度未満。植物は育たない。南極など。

【高山気候】
標高が100メートル増すごとに気温が0.6~0.7度下がるため、高山地域は同緯度の低地よりも気温が低い。低緯度で標高が高い地域では、1年を通じた月平均気温の変化が少ない。
アルプス山脈・ヒマラヤ山脈・ロッキー山脈・アンデス山脈など。

リアス海岸とリアス式海岸のどちらで答える方がいいですか?

Z会では、リアス式、リアス、どちらを答えても正解ですが、学校の定期テストでは、先生が教えてくださった方を答えるようにしましょう。

リアス海岸は、起伏の大きな山地が海面下に沈んでできた海岸地形の名称です。河川により削られてできた谷の部分に海水が入り込んで、もとの谷の部分が入り江となり、海岸線が複雑になっています。

日本におけるリアス海岸の代表例は、三陸海岸、若狭湾、房総半島南部、紀伊半島東部、志摩半島、山陰海岸、日豊海岸、日南海岸中部~南部などです。

「リアス(rias)」とは、スペイン語で入り江を意味する「リア(ria)」の複数形です。スペイン北西部のガリシア地方には入り江が多く見られ、この「リアス」を由来として、山地や丘陵の谷に海水が侵入してできた入り江が連なってみられる海岸地形のことを「rias coast」(英語)というようになりました。

バイオエタノールとバイオ燃料の違いは何ですか?

バイオエタノールとは、サトウキビ・トウモロコシ・稲わら・木材など植物由来の資源を発酵させて(ちゅう)(しゅつ)するアルコール燃料のことです。
植物は成長段階で光合成により、二酸化炭素を取り込んでいるため、植物由来のアルコール燃料を燃焼させても、発生する二酸化炭素は自然界にとって差し引きゼロとみなすことができると考えられ、地球温暖化防止に役立つ燃料として近年普及しています。
トウモロコシを原料にバイオエタノールを生産しているのは主にアメリカ合衆国で、ブラジルではサトウキビを原料とするバイオエタノール生産がさかんです。

またバイオ燃料とは植物由来の資源から得られる燃料の総称で、バイオエタノールのほか、生物の排せつ物や()(でい)から発生するメタンガスを利用するバイオガスなども含まれます。

バイオエタノールとバイオ燃料の使い分けですが、例えば「クリーンエネルギーとして近年注目されている植物由来の燃料は何か」といった、一般論として問う問題の場合は「バイオ燃料」「バイオエタノール」どちらで答えてもよいでしょう。一方で、「ブラジルでサトウキビを原料に生産がさかんである石油代替の燃料は何か」といった個別の問題の場合は「バイオエタノール」と答えた方がよいでしょう。

対せき点とは何ですか?

対せき点とは、ある地点から、地球の中心をはさんで正反対の位置にある点のことです。一般的には、「地球の裏側」という言い方をします。北極点の対せき点は南極点になります。

日本の対せき点付近に位置する大陸は南アメリカ大陸です。詳しくは、南米のウルグアイの東方海上を中心とし、ブラジル南部およびアルゼンチン東岸の洋上です。

APEC、TPP、EPAの違いは何ですか?

APECとは、アジア太平洋経済協力(Asia-Pacific Economic Cooperation)の略称で、アジア太平洋経済協力会議ともいいます。

1989年の創設以来、アジア太平洋地域の経済発展のため、貿易・投資の自由化、ビジネスの円滑化、経済・技術協力を基本理念として活動してきた会議です。日本、アメリカ合衆国、ロシア、中国など、アジア太平洋地域の21の国と地域が参加しています。

TPPとは、環太平洋経済連携協定(Trans-Pacific Partnership)、または環太平洋パートナーシップ協定の略称です。2006年、APEC参加国の中の貿易自由化に熱心なシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4か国がTPPを発効したのが発端で、太平洋周辺の国々の間で、原則として全品目の関税を撤廃して貿易の自由化をはかる協定で、APECよりも、さらに自由な貿易圏をつくろうとしています。
2018年12月、アメリカ合衆国を除くオーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムの11か国で発効しました。

EPAとは、経済連携協定(Economic Partnership Agreement)の略称です。自由貿易協定(FTA)の主要な要素である関税や輸入制限撤廃に加え、サービス・投資・人の移動の円滑化など、幅広い分野での連携強化を目指す協定のことです。日本政府では貿易だけに限定されない、より広い分野までカバーするEPAを軸に推進を行っており、これまでに締結されたFTAはすべてEPAへと変わっています。

BRICSとは何ですか?

BRICSは、近年、急激な経済成長をとげているブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の頭文字をとった造語で、ブリックスと発音します。
当初は、BRICsとされ、ブラジル、ロシア、インド、中国の4か国を指し、s は小文字で、複数形の s でしたが、その後、南アフリカを加え、大文字の S が使われ、BRICSになりました。

NIESとアジアNIESの違いは何ですか?

NIESとは、新興工業経済地域(newly industrializing economies)の略称で、1960年代ころから急速な工業化によって経済発展を遂げつつある国や地域をいいます。
対象国・地域は、シンガポール、香港(ホンコン)、台湾、韓国(大韓民国)、メキシコ、ブラジル、ポルトガル、スペインなどです。

これらの国々のうち、アジアにおいて急速な工業化によって経済発展を遂げた諸国、地域がアジアNIESです。具体的には韓国、台湾、シンガポール、香港のことを言います。

石油と原油の違いは何ですか?

油田(地下に原油があるところ)で産出されたままの状態のものを「原油」といいます。
日本はこの原油をタンカーで輸入し、日本各地の製油所で精製し、ガソリン、灯油、軽油、重油などの石油製品を作っています。この石油製品を総称して「石油」といいます。
問題に答える時には、地下に埋まっている状態~輸入されるまでであれば「原油」、火力発電に使われる燃料をきかれている場合などには「石油」と答えた方がいいでしょう。

教材によって表記の違う用語はどちらで答えればいいですか?
《例》ペルシャ湾とペルシア湾、アボリジニとアボリジニーなど

日本では、外国語の人名や地名・語句などは、もとの発音に近いカタカナをあてて表記します。
しかしながら外国語の発音をそのまま正確にカタカナで表すことができないので、どのようなカタカナをあてるかということについては、教科書や参考書によっても違ってくるのです。
そのため「ペルシャ湾とペルシア湾」など、教科書や参考書によって表記が違う人名や語句・地名がたくさんあります。
基本的にはどちらを答えても正解となりますので、安心してくださいね。

遊牧と放牧の違いは何ですか?

遊牧とは、自然の草と水を求めて、家畜とともに一定の地域を移動する牧畜の形態です。
遊牧は、中央アジア、西アジア、アフリカ大陸の砂漠あるいは半砂漠地帯やツンドラなどの農耕に不利な地域で行われています。

放牧とは、家畜を畜舎内で飼わずに草地に放し飼いする牧畜の形態です。日本では、肉牛、乳牛、馬、羊などを放牧で飼育しています。

日本の地理

やませとは何ですか?

やませは、夏に主に東北地方の太平洋岸に吹く北東風です。北海道の北東にできるオホーツク海高気圧から吹く北東の風が、寒流である親潮(千島海流)の上を吹いてくるため、冷たく湿った風になります。

オホーツク海高気圧は梅雨の時期にできて、通常は太平洋高気圧の張り出しにより、北へ押し上げられます。このときが梅雨明けです。しかし太平洋高気圧の張り出しが弱いと、オホーツク海高気圧は北海道の北東沖にとどまり、やませも吹き続けることになります。そうなると東北地方などでは低温が続き、冷夏となり、稲などの生育がおくれる冷害が発生します。

変動帯と造山帯の違いがわかりません。

変動帯の方は現在、プレートとプレートの境界となっている帯状の地域をさします。地殻変動が活発なため、地震や火山の噴火がよく起こります。
プレートの境界には、プレートどうしが衝突する場所、プレートどうしが離れていく場所など、いくつかの種類があります。

一方の造山帯には現在、造山活動(山脈を生み出す地殻の動き)が活発である地域と、過去に造山活動が活発であった地域の両方があります。
過去(正確には古生代)に造山活動が活発であった地域も造山帯とよばれますが(=古期造山帯)、現在はプレートの境界から離れているので激しい地殻変動は見られません。
造山運動から長い年月が過ぎて侵食が進んだため、一般に低くなだらかな山地となっています(例:アパラチア山脈・ウラル山脈など)。

これに対して、中生代以降に造山活動が生じた地域(=新期造山帯)では高く険しい山々が見られ、地震や火山活動が活発です。アルプス・ヒマラヤ造山帯と環太平洋造山帯はこれにあたります。

造山帯は、プレートどうしが衝突する場所に生じた変動帯と似たような分布となっています。
造山帯と変動帯はかかわりの深い用語で、どちらの用語が載っているかは教科書によって異なるため、混乱してしまいしがちですが、学校のテストでは授業で習った用語を答えるのがよいでしょう。

促成栽培と抑制栽培の違いを教えてください。

抑制(よくせい)栽培の「抑制」とは、「(おさ)える」という意味です。つまり抑制栽培とは、農作物の生育を遅らせる栽培方法です。生育を遅らせるために、夏の高原の涼しい気候を利用したり、ビニールハウスの施設を利用したりします。 抑制栽培の例としてよく出されるのが、夏の高原の涼しい気候を利用した高冷地農業です。八ヶ岳の(ふもと)の長野県野辺山(のべやま)高原や、浅間山の麓の群馬県嬬恋(つまごい)村などでは、レタスやキャベツ、はくさいなどの高原野菜を栽培しています。
一方、促成栽培とは農作物の生育を早める栽培方法です。冬でも温暖な気候を利用し、ビニールハウスなどで、夏の作物を春に、また春の作物を冬に出荷します。宮崎平野や高知平野のキュウリ・ナス・ピーマンなどが有名です。

促成栽培や抑制栽培については、その利点がよく問われます。その野菜の出回らない季節に出荷することは、市場が品薄の時期に出荷することになり、商品価値を高め、通常より高い価格で売ることができます。この促成栽培や抑制栽培の利点もしっかりおさえておきましょう。

工業地帯と工業地域の違いは何ですか?

日本国内の場合、工業地帯は戦前から工業が発達していた地域(京浜・阪神・中京・北九州)のことを指し、工業地域は戦後、工業が発達した地域(京葉・東海・瀬戸内・北陸・北関東など)のことを指します。

ただし、北九州工業地帯は、ほかの工業地帯に比べて生産量が減り、規模も小さくなってきたため、北九州工業地域というようになってきました。
以前は4つの工業地帯をまとめて「四大工業地帯」とよんでいましたが、最近では北九州工業地帯を外して「三大工業地帯」ということが一般的です。

工業地帯・工業地域のグラフを見分けるポイントを教えてください。

まずは、教科書に載っているそれぞれの工業地帯のグラフを、しっかりと見比べてみましょう。データの数字だけでなく、それぞれの工業地帯・工業地域の位置や全体的な特徴も押さえておくことが大切です。

工業地帯・工業地域の特徴

★京浜工業地帯

機械工業が中心で、他の工業地帯に比べて「印刷・出版業」の割合が高いです。グラフに「印刷・出版業」の項目はない場合は、これが含まれる「その他」の出荷額が比較的多くなっています。また、「金属工業」の割合が、比較的少なくなっています。

★中京工業地帯

自動車の生産が盛んで、他に比べて「機械工業」の割合が一番高いです。愛知県豊田市はトヨタ自動車の企業城下町ですから、機械工業の生産額の割合も大きくなります。

★阪神工業地帯

あらゆる工業が発達している総合工業地帯で、さまざまな工業のバランスがよいことが特徴です。また、「金属工業」の割合が比較的高いです。

★北九州工業地域(北九州工業地帯)

「食品工業」の割合が他に比べて大きいです。明治時代に官営の八幡製鉄所が建設され、金属工業が発達していましたが、現在では、総生産額が工業地帯・工業地域の中で一番少なくなっています。

★瀬戸内工業地域

水島地区の埋立地に製鉄所・石油化学コンビナートがあり、「金属工業」「化学工業」がさかんです。

★東海工業地域

浜松で楽器・オートバイの生産が盛んで、「機械工業」の割合が、中京工業地帯に次いで高いです。

★京葉工業地域

東京湾の東岸の埋め立て地に作られた工業地域で、火力発電所や石油化学コンビナート・製鉄所などがあり、機械工業よりも「化学工業」の割合が高いです。

★北関東工業地域(関東内陸工業地域)

もともと絹織物の生産が盛んでしたが、京浜工業地帯から多くの工場が移転してきました。グラフに目立った特徴はないのですが、機械工業が比較的多く、また化学工業が少なめだと覚えておきましょう。

グラフの見分け方のポイント

ポイント➀:機械工業の割合が非常に大きいのは中京工業地帯。

他に、京浜工業地帯・北関東工業地域・東海工業地域も機械工業がさかんです。この中で、「その他」の割合が多いグラフが京浜、「金属」が少ないグラフが東海工業地域です。

ポイント➁:化学工業の占める割合が50パーセント近くあったら京葉工業地域、次いで化学工業の割合が大きいのが瀬戸内工業地域。

ともに石油化学コンビナートが多いことから想像がつくでしょう。瀬戸内工業地域には、造船所や自動車の工場もあることから機械工業の生産額もある程度ありますが、京葉工業地域は機械工業が占める割合が極端に低くなっている点が区別するポイントです。

ポイント➂:食品工業が占める割合が高いのは北九州工業地域。

北九州工業地域は化学工業が占める割合が低く、食品工業よりも少ないので、ここからもわかります。

ポイント➃:金属工業の占める割合が高いのは阪神工業地帯。

阪神工業地帯と北関東工業地域はグラフがよく似ていますが、ポイント➀にあるように北関東工業地域は機械工業の割合がやや高くなっているのでそこから判断しましょう。また、京葉工業地域と瀬戸内工業地域も多いですが、この2つは、金属工業よりも化学工業が多いので見分けがつきます。

ポイント➄:それぞれの産業の割合だけでなく、出荷額の「総額」にも注意してみましょう。

一番多いのは中京工業地帯、次いで阪神工業地帯、瀬戸内工業地帯、北関東工業地域、京浜工業地帯と続きます。

日本の都市の雨温図を見分けるポイントを教えてください。

いくつか雨温図があった場合、最初に降水量に注目すると、どの気候区のものかがわかりやすいでしょう。

冬に降水量が多くなっているのは、北西の季節風の影響で冬に雪が多くなる「日本海側の気候」の雨量図です。反対に、夏に降水量が多いのは、南東の季節風の影響をうけ、夏に高温多湿となる「太平洋側の気候」の雨温図です。

次に、年間の降水量が比較的少ない地方について考えてみましょう。雨温図には1年間の降水量の合計が示されているものが多いですから、これらに注目してみてください。
「北海道の気候」は、梅雨や季節風・台風の影響がないため、年間降水量が少なくなります。また、中央高地も山に囲まれているため降水量が少なく、夏と冬の気温差が比較的大きくなる「内陸性の気候」となります。中央高地か北海道かで迷ったときには、冬の気温を比べてみるとわかりやすいですよ。北海道は冷帯に属し、12月~2月までの月平均気温が0度を下回ることが多いのです。
同じく、「瀬戸内の気候」でも降水量が少ないです。この地域では、季節風が夏は四国山地・冬は中国山地にさえぎられるため、年間降水量が少なくなります。上に挙げた2つの地域と比べると気温が高めになるので、見分けがつきます。

最後に沖縄などの南西諸島の気候は、年間を通じて気温が高く、降水量が多い亜熱帯の気候となっています。

以上のように、まずはそれぞれの気候区分の特徴を押さえたうえで、気温や降水量をヒントにその雨温図がどの都市のものなのか検討していくようにしましょう。

領域と経済水域の違いは何ですか?

領域は、陸地である領土のほか領海・領空を含みます。また海岸から一定距離の、各国の主権が(およ)ぶ海域を領海といいます。主権は、他国の干渉や支配を受けることなく国の領域と国民を統治する権利で、「主権が及ぶ」というと少し難しいかもしれませんが、その国の領土と同じようなものだと考えればいいでしょう。
日本をはじめ、多くの国々では海岸から12海里(約22km)のところを領海としています。本来ならば、他の国の船が無断で入ってはいけないということになりますが、船を航行するときに他国の領域を()(かい)することになると不便ですから、「無害通航権」というものが認められています。
無害通航権とは、その沿岸国の平和・秩序・安全を脅かさない無害な航行であるならば、外国船の通過が認められるというものです。

そして経済水域(排他的経済水域)とは、魚などの水産資源や海底資源を確保するために各国が設定している水域のことで、他国が、海底資源の発掘や漁業を勝手に行うことができない海域です。
ただし、船の航行や海底ケーブルの敷設については、他国も自由に行うことができます。さらに、他国の経済水域内で漁業を行うことも可能ですが、その場合には、日本とその国の間に漁業協定が結ばれ、また漁業を行うには入漁料という料金を支払わなければなりません。
この経済水域は、海岸線から200海里(370.4km)までの範囲のうち、領海を除く部分です。日本は島国であり、国土が南北に長く、また離島も多いため、経済水域がとても広くなっています。
これより外の海域は公海といい、どの国も自由に利用ができる海域です。

園芸農業と近郊農業の違いは何ですか?

園芸農業とは、需要の高い都市への出荷を目的として、野菜、果物、花、庭木などを栽培する農業のことです。
近郊農業は、園芸農業の中で、大都市周辺で行われる農業のことです。

近郊農業の対義語として、大都市から離れたところで行われる輸送園芸農業があります。また、栽培方法による分類名として、温室やビニールハウスなどの施設を利用する施設園芸農業があります。

過疎化とストロー現象の違いは何ですか?

過疎化とは、開発に遅れた農山村において、都市部などに人が移動したり、少子高齢化などで人口が大幅に減少したため、地域社会の機能が低下し、住民が一定の生活水準を維持することが困難になった状態をいいます。

ストロー現象とは、新幹線や高速道路などの交通網の整備によって、それまで地域の拠点となっていた小都市が、経路上の大都市の経済圏に取り込まれ、ヒト・モノ・カネが、ストローを使ったように、求心力のある大都市に吸い取られる現象のことをいいます。

このように、ストロー現象と過疎化とは、原因も現象も異なります。

「北関東工業地域」と「関東内陸工業地域」は、どちらが正しいのですか?

関東地方の北部に広がる工業地域のことを「北関東工業地域」、あるいは「関東内陸工業地域」といいますので、どちらも正解です。

工業地域や工業地帯については、そこに含まれる都道府県や定義の解釈がはっきりと決まっているわけではないので、教科書・参考書によって名称やデータなどが少しずつ違っている場合があります。
入試ではどちらで答えても正解となりますが。学校のテストでは、授業で習ったとおりに答えましょう。

三角州と扇状地の違いは何ですか?

三角州も扇状地も川の堆積作用によってできたもので、三角州は河口に、扇状地は山に近いところにできます。その他の特徴を以下に示しておきます。

●三角州
傾斜は緩やかか、ほぼ平坦である。
細かい砂や粘土が堆積している。
保水力があり、水田などに利用されている。

●扇状地
傾斜は急である。
直径2mm以上のれきや砂が堆積している。
保水力がなく、畑、果樹園などに利用されている。

時差の計算方法を教えてください。

時差の計算問題を解く上での大切なポイントをあげておきます。

●経度15度につき、1時間の時差が生じる
この理由は、地球が1日(24時間)で1回転(360度)自転しているためで、360÷24=15の計算によります。

●東にあるほうが時刻が早い。
東経と西経では、東経の範囲にあるほうが時刻が進んでおり、東経どうしでは、経度の大きいほう、西経どうしでは、経度の小さいほうが時刻が進んでいます。

●世界標準時はイギリスの首都ロンドンを通る経度0度の経線(本初子午線)に決められており、日本の標準時子午線は東経135度(兵庫県明石市)の経線です。

●時差の計算は、2地点間の経度差を求めて15で割る。
2地点が東経どうし、西経どうしの経度差は、経度の大きいほうから小さいほうを引き、2地点が東経と西経の経度差は、経度をたします。

●時刻を答える問題では、「午前・午後」をつけて正確に答える。

時差の計算問題にはいろいろなパターンの出題がありますので、問題演習を多く積んで慣れていきましょう。

地場産業と伝統産業の違いは何ですか?

地場産業とは、その地域の原材料や地域に伝わる技術を利用した、その地域に根付いた産業をいいます。
一方、伝統産業とは古くから受け継がれてきた技術や製法を用い、日本の伝統的な文化・生活に根ざしている産業です。

地場産業の中には、江戸時代から技術や製法を受け継いで発展してきたものも少なくありません。たとえば金沢市(石川県)の加賀友禅、輪島市(石川県)の輪島塗などで、これらは伝統産業であり地場産業といえます。

他方で、この地域に根付いた産業であっても、歴史が浅ければ伝統産業ではありません。たとえば鯖江市(福井県)の眼鏡のフレーム、燕市(新潟県)の金属洋食器などは、有名な地場産業ですが、明治以降に西欧の技術を取り入れて盛んになった産業であり、その意味で伝統産業とはいえません。
とはいえ、これらの産業にもその地域に明治以前から受け継がれてきた技術が生かされており、地場産業と伝統産業という言葉が同じように用いられている場合も少なくありません。

違いを明確にする必要がある場合は、「その技術は近代化以前から受け継がれているものか」「日本の伝統的な文化・生活に根ざしているのか」というところを判断基準にするとよいでしょう。

政令指定都市とは何ですか? また、政令指定都市と地方中枢都市の違いは何ですか?

政令指定都市は、政令で指定する人口(法定人口)50万以上の市のことで、ほぼ道府県なみの行政権を持ち、市内をいくつかの区に分けて市の仕事を分担しながら進めています。
現在の政令指定都市は、
札幌市(北海道)、仙台市(宮城県)、さいたま市(埼玉県)、千葉市(千葉県)、横浜市・川崎市・相模原市(神奈川県)、静岡市・浜松市(静岡県)、新潟市(新潟県)、名古屋市(愛知県)、京都市(京都府)、大阪市・堺市(大阪府)、神戸市(兵庫県)、岡山市(岡山県)、広島市(広島県)、北九州市・福岡市(福岡県)、熊本市(熊本県)
の20市です。

地方中枢都市は、1970年代後半以降、高速交通網の整備によって成長した北海道・東北・中国四国・九州地方の政治・経済・文化の拠点となる都市で、代表的な都市としては、札幌市、仙台市、広島市、福岡市の4つを押さえておくとよいでしょう。

地方中枢都市の4都市は政令指定都市でもあり、違いがわかりにくいですが、政令指定都市は、人口50万以上の都市ということをポイントに区別しておきましょう。

二期作と二毛作の違いは何ですか?

二毛作とは、1年に同一の耕地に2回、別の種類の作物を作付けする栽培方法のことです。二毛作として一般的なのは、夏に稲作を、秋から春にかけて麦を栽培する例です。ですから、冬に雪の降る地域や作物の栽培に適さないほど寒冷になる地域では行うことができません。日本では、関東以南の暖地に多く見られましたが、現在では、田植えの早期化、兼業農家の増加、麦価の低落などの原因で二毛作は激減しました。

二期作とは、同一の耕地に同じ作物を1年に2回作る栽培方法のことです。主に稲作についていいます。熱帯地方では現在でも稲の二期作は盛んに行われています。日本では大正時代に普及しましたが、現在では一部の暖地でしか行われていません。第一期作は2月から4月に()(しゅ)(田畑や苗床に作物の種をまくこと)し、7月から8月に収穫をします。第二期作は6月から7月には播種し、11月に収穫します。第二期作の収穫量は、第一期作の60~70%ほどです。

尾根と谷はどうやって見分ければいいですか?

尾根とは、谷と谷にはさまれた山地の一番高い部分の連なりのことです。また、谷とは、山や丘、山脈にはさまれた周囲より標高の低い箇所が細長く溝状に伸びた地形のことです。
尾根と谷の関係は、手を山にたとえて考えると理解しやすいです。手の甲の手首に近いところが山頂、指が尾根、指と指の間が谷になります。
地形図の等高線での見分け方は、尾根は山頂からふもとに向かって等高線が張り出しているところ、谷はふもとから山頂に向かって等高線が食い込んでいるところになります。

たとえば下の地形図では、線A-Bの部分が谷、線C-Dの部分が尾根です。

地形図で尾根と谷を見分ける問題では、まず、どちらが山頂で、どちらがふもとかを読み取る必要があります。等高線に書かれた標高の数字から、また、等高線が密なところは高くなっていることから、山頂とふもとを判断しましょう。

養殖漁業と栽培漁業の違いは何ですか?

養殖漁業とは、卵から()()させて成魚になるまで、(すい)(そう)(いけ)()で人工的に飼育・管理する漁業のことです。水槽や生簀は海水を使用し、工場などに生簀を作って養殖する方法と、海中に囲いを作って自然に近い環境で養殖する方法があります。

一方、栽培漁業とは、卵から()(ぎょ)になるまで人工的に飼育し、自力でえさがとれるまで成長してから、川や海に放流して、自然の海で成長したものをとる漁業のことです。

一番大きな違いは、養殖漁業は魚を水槽などで育てて海に放流しませんが、栽培漁業では魚を海に放流するという点です。

学習法・全般

語句は、漢字で書かないとバツになるのですか?

高校入試では、教科書に漢字で記されている用語をひらがなまじりやひらがなのみで答えた場合、不正解となったり減点の対象となる可能性があります。
万全を期すためにも、漢字で習う用語は漢字で書けるようにしておきましょう。