理科【物理】
反射・屈折・レンズ
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実像と虚像の違いがよくわかりません。
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実像は、光が集まってできた像なので、スクリーンにうつすことができますが、虚像は光が集まっていない像なので、スクリーンにうつすことができません。
<実像>
凸レンズより少し離れた所に物体を置き、凸レンズの反射側に光が集まってできた像は、スクリーンにうつすことができるので実像です。
例えばカメラの場合、実像の位置にフィルムがあり、光が集まった部分で化学変化が起こることで写真ができます。実際に光がフィルム上に集まらないと、フィルムは反応を起こしません。
<虚像>
これに対して、ルーペをのぞいたときに拡大してみえる像は、実際に光が集まってできた像ではないので虚像です。
鏡にうつる像も、鏡面で反射した光が目に届くことで見えていて、光が集まってできた像ではないので虚像です。虚像は、目の錯覚のようなもので、見ている人がつくり出した見せかけの像なのです。
これらの違いは、物体と凸レンズの位置関係によって生じます。作図方法と合わせて、どのような像ができるのかを判断できるようにしましょう。
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焦点距離と像の大きさの関係がよくわかりません。
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凸レンズがつくる像の大きさと位置を調べるには、物体から出た光線が像をつくる位置まで進む、3つの経路をきちんと理解して作図します。すると、像のできる位置と大きさはひとつに決まることがわかります。
「3つの経路」とは以下のようなものです。この3本の光線のうち、2本があれば作図できます。①レンズの中心を通る光線は、そのまま直進する。
②光軸に平行な光線は、レンズを通過後、焦点を通る。
③ 焦点を通る光線は、レンズを通過後、光軸に平行に進む。
このきまりにしたがって、物体の位置を変えながら作図を行うと、下図のように像の位置と大きさが変わってくることがわかります。ぜひ自分でもかいてみてください。
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水中のコインが浮き上がって見える理由を説明してください。
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まず、水がない場合について確認しましょう。おわんに水を入れずに底にあるコインを見ようとしたとき、下図のようにコインからの光線は目に入りませんので、目の位置をもっと上に上げない限りコインは見えないということになります。
次にコインを水に入れた場合を考えましょう。
はじめに「光の屈折」について復習しましょう。空気中から水(やガラス)へ斜めに入射するときは、境界面から遠ざかるように屈折しました(入射角>屈折角)。また、水(やガラス)から空気中へ斜めに入射するときは、境界面に近づくように屈折しましたね(入射角<屈折角)。
「光の屈折」を考えた場合には、コインに反射した光線は下図の実線のような経路をたどって目に入ります。しかし、私たちには、目に入ってきた光線を反対側に延長したところにコインがあると感じてしまうので、まるでコインが浮き上がってきたように見えるわけです。
力・運動・エネルギー
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質量と重さの違いについて教えてください。
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「質量」とは、物体に備わっている量、つまり「物体そのものの量」を表しています。よって、物体が宇宙のどこにあっても、もちろん月面上でも、質量の値が変化することはありません。
一方、「重さ」とは、「物体にはたらく重力の大きさを表す量」です。ここで重力とは、地球上であれば、地球が物体を地球の中心に向かって引っぱる力のことであり、月面上であれば、月が物体を月の中心に向かって引っぱる力のことです。つまり、場所によって重力の大きさは変わるので,重さも場所によって変わることとなります。たとえば、重力の大きさが地球の約6分の1の月面上では、重さは地球ではかったときの重さの6分の1になります。
また、質量はてんびんによってはかることができますが、重さはばねはかりではかることができます。質量と重さの違いについて、具体的な例を用いて説明します。
下図をご覧ください。図のように、月が物体を引く力(月面上の重力)は、地球が物体を引く力(地球上の重力)の$\dfrac{1}{6}$なので、月面上において、ばねはかりで物体の重さをはかると、地球上での$\dfrac{1}{6}$になります。しかし、上皿てんびんではかる場合、地球上でつりあっていた物体と分銅をそのまま月面上に持っていったとしても、物体も分銅も地球の$\dfrac{1}{6}$の力で引っ張られるわけですから、結局つり合ったままである、ということになります
したがって、例えば月面上で60gの分銅とつりあう物体は、地球上でも60gの物体であることに変わりはないわけです。すなわち、てんびんは、重力とは関係がない、物質そのものの量「質量」をはかっているということになります。
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自由落下運動では異なる質量の物体でも落下の速度が同じなのに、位置エネルギーは高さと質量に比例するのはなぜですか?
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自由落下運動では同時に同じ高さから落としたとき、質量がたとえ2倍ある物体でも、同じタイミングで地面などに到着します。
一方で「位置エネルギーは高さと質量に比例する」ので、質量が2倍の物体は、位置エネルギーも2倍になります(同じ高さにある場合)。式にすると、以下のように考えることができます(詳しくは高校で学習します)。比例定数)× 高さ × 質量 = 位置エネルギー
↓ ↓ ↓
同じで 2倍なら 2倍になる「質量」とは物体に力を加えたときの「動きにくさ」とも言えます。例えば水平な台の上で(摩擦は考えない)、質量Mの物体Aと、質量2Mである物体Bに、同じ大きさの力を加えたとき、物体Bの速さは物体Aの半分です。逆に言うと、物体Aは物体Bの2倍、動きやすいので、同じ距離なら物体Aが半分の時間で着きますね。
ところが、垂直な状況、つまり自由落下の状態では、物体が受ける重力は質量に比例しますので、質量Mの物体Aと質量2Mの物体Bがあるとすると、物体Bは物体Aの2倍大きな重力を受けます。
物体Aは物体Bの2倍、動きやすいわけですから、自由落下において、先に落ちると考えるところですが、物体Bは物体Aの2倍の重力を受けているので、結局のところ同じ速さになるので、落下の速度は同じということになります。
表にまとめると以下のようになります。
そもそも「エネルギー」というのは、仕事(理科で言う『仕事』です)をする能力のことです。
そして高い場所にある物体というのは、落下して何かを破壊したり、杭(くい)を打ち込んだり…といったような「仕事」ができますが、このように「高いところにある物体には仕事をする能力がある」ということを物理では、「位置エネルギーをもっている」というように表現します。
同じ高さにある物体では、落としたときに質量が大きい物体ほど、ぶつかった杭を深く打ち込むことができる、ということはイメージできるのではないでしょうか。同じ速さで落下しても、質量が大きければ「杭を深く打ち込める」=「大きなエネルギー」ということなので、「位置エネルギーは物体の質量に比例する」というわけです。
また同じ物体でも高いところから落としたほうが、杭を深く打ち込める、ということもイメージできるでしょう。それが「位置エネルギーが高さに比例する」ということです。
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瞬間の速さと平均の速さの違いを教えてください。
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「平均の速さ」とは、移動した全体の距離を、移動するのにかかった時間で割って求めた速さのことで、次の式で求められます。
平均の速さ=区間内に進んだ距離区間内で移動にかかった時間
これに対して「瞬間の速さ」は、運動している物体が、ある1点を通過するときの速さをいいます。
たとえば、車で60㎞を1時間かけて進んだときの車の速さは、次のように求めますね。
60〔㎞〕1〔時間〕=60〔㎞/時〕
これは途中の速さの変化を考えていないので、「平均の速さ」を求めたことになります。1時間、車がずっと60㎞/時という速さで走り続けたことになりますね。
しかし、車はずっと同じ速さで走り続けるわけではありません。走り始めは徐々に加速していきますし、目的地で停車するときも、突然止まれるわけではなく、少しずつ減速していきます。実際、車のスピードメーターを見ると、絶えず表示が変化していますね。このような車のスピードメーターが表示しているその時々の速さを「瞬間の速さ」というのです。つまり
・平均の速さ
移動した全体の距離をかかった時間で割って求めた速さ
・瞬間の速さ
ごく短い時間ごとの速さで、速度計などに用いられる
というわけです。
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「物体の上面と下面の水圧の差は、水の深さの関係なく、いつも同じになる」のはどうしてですか?
また、「物体の側面が受ける水圧は、たがいに打ち消し合う」のはどうしてですか? -
水圧は水の深さに比例して大きくなるため、水中の物体には、上の面にはたらく水圧(下向き)より、下の面にはたらく水圧(上向き)のほうが大きくなります。上の面と下の面の水圧の差が、浮力となって、上向きにはたらきます。ただし、この「水圧の差」は、水深には関係しません。水深が深くなり、上面にかかる水圧が大きくなったとしても、同時に下面にかかる水圧も大きくなるので、上下の水圧の差は、どの深さでも一定になるからです。
側面が受ける水圧は、水深が同じところでは、左右から同じ大きさで、側面に対して垂直にはたらきます。側面の水圧が打ち消し合うのは、一直線上にあり、同じ大きさで反対向きの力は、互いに打ち消し合うからです。
浮力の大きさは、沈めた物体と同じ体積の水にかかる重力の大きさになります。水が入っている容器を、ちょうど物体がすっぽり入る形で考えると、物体の下面には、物体の体積分の水圧が余計にかかっていることがよくわかると思います。水深が変わったとしても、物体の高さが変わらない限り、上下の水圧の差は変わりません。よって、深さに関係なく、上下の水圧の差は一定になるのです。
電気・回路・磁界・電磁誘導
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電流計や電圧計を読み取るとき、どの位まで答えればよいのですか。
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電流計、電圧計に限らず、実験器具の目盛りを読み取る場合は、最小目盛りの10分の1まで目分量で読み取ることが約束です。
では,下の図に示した電流計の場合で説明します。① -端子を5Aにつないだ場合
最大5Aまで測定できます。したがって、目盛り板の上の目盛りを読み取ります。1目盛りは0.1Aですので、その10分の1(つまり小数第二位まで)を読み取ります。下図では、「2.1」を指していますから、2.10Aと答えます。② -端子を500mAにつないだ場合
最大500mAまで測定できます。したがって、目盛り板の上の目盛りの最大値は「5」ですから、上の目盛りを100倍して読み取ります。そうすると、1目盛りは10mAですので、その10分の1(つまり一の位まで)を読み取ります。下図では「210」を指していますから、210.0mAと答えます。③ -端子を50mAにつないだ場合
最大50mAまで測定できます。したがって、目盛り板の下の目盛りを読み取ります。1目盛りは1mAですので、その10分の1(つまり小数第一位まで)を読み取ります。上図では「21」を指していますから、21.0mAと答えます。
電圧計の読み取りかたについても電流計と同じで,以下のようにします。
① -端子を300Vにつないだ場合
→下の目盛りを100倍して読み取ります。
② -端子を15Vにつないだ場合
→上の目盛りを読み取ります。
③-端子を3Vにつないだ場合
→下の目盛りを読み取ります。
ただし、このときもすべての場合で最小目盛りの10分の1まで読み取ってください。
なお、-端子を15Vにつないだときの1目盛りは0.5Vになりますが、この場合、小数第二位まで読み取るのか、小数第一位まで読み取るのかは、学校の先生の指示に従ってくださいね。
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電流計は直列に、電圧計は並列につなぐのはなぜですか?
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◆電流計を直列につなぐのはなぜか
電流計は、内部の抵抗が非常に小さいことが特徴です。
抵抗が小さければ電流は流れやすいので、電流計を測定したい部分に直列につないだときは、つないでいないときとほとんど変わらない電流の流れになります。ですから、もともとの電流をじゃませずに測定することができるのです。
ところが、測定したい部分に並列につないでしまうと、並列回路では抵抗が小さいほうが電流は流れやすいので、電流計に非常に強い電流が流れてしまいます。
このような強い電流が電流計に流れると、電流計が壊れてしまう原因になります。また、抵抗側には電流はほとんど流れなくなりますし、電池はたくさんの電流を送り出さなければならないので、一瞬にして使えなくなってしまいます。
以上のように、電流計を測定したい部分と並行につないでしまうと正確な測定ができないうえに、電流計にも電池にも悪影響を及ぼしてしまうため、電流計は必ず、測定したい部分に直列につながなければならないのです。◆電圧計を並列につなぐのはなぜか
電圧計は、電流計とは逆に、内部の抵抗が非常に大きいので、電圧計を測定したい部分に並列につないでも非常に小さい電流しか流れず、回路の電流にはほとんど影響はなく、もともとの回路の数値を測定できるのです。
しかし、電圧計を測定したい部分と直列につないでしまうと、非常に大きい抵抗が回路に存在することになり、回路にほとんど電流が流れなくなってしまいます。
電流計と異なり、電圧計が壊れることはないですが、正確な測定ができませんね。したがって、電圧計は必ず、測定したい部分に並列につながなければならないのです。
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電流の計算問題で数値を答えるとき、小数点以下に「0」をつけるのはどのような場合ですか?
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電流の計算問題で数値を書くとき、「1.0A」と「1A」のように、小数点以下に0をつける場合とつけない場合があります。このような、数値をどの位まで表すかという考え方は「有効数字」といいます。ただ、有効数字は中学校では学習しない内容ですので、中学理科の問題文に示された有効数字については「そこまで読めた」ということを示しただけだと考え、計算結果の示し方については基本的に学校の先生の指導に従いましょう。
答え方に迷ったときは、問題文や問題の図表などに示されている数値の位に合わせて答えるとよいでしょう。
たとえば、問題文やグラフなどに電流の値が「2A」のように整数で書かれていれば、答えが1Aとなったときは、0をつけないでそのまま「1A」と答えます。一方、問題文やグラフの中で、電流の値が「2.0A」のように割り切れる数字なのに0をつけている場合には、それに合わせて答えも「1.0A」と書くようにします。電流だけでなく、電圧や抵抗も同じように考えましょう。
ただし、問題文の中に「小数第1位を四捨五入して整数で答えよ。」などと指示がある場合は、必ず指示に従って答えてください。なお、電流計や電圧計などの計器を読み取る場合については、「最小目盛りの10分の1の位まで読み取る」というきまりがあります。ですので、電流計や電圧計の数値を読み取る問題では、問題に指示のない場合でも、このきまりを守って答えるように注意しましょう。
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直列回路と並列回路の電流・電圧の関係がごちゃごちゃになってしまいます。
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まず、電流や電圧がそれぞれ回路の中でどのような役割を果たしているのか、水の流れにたとえて説明しましょう。下図を見ながらイメージしてみてください。
ポンプでくみ上げられた水は高い位置から水路へ流れ出します。傾斜のある水路の一番下には、水車があり、水の流れをじゃまします。水車を通った水はその後、流れにまかせてポンプまで帰ってきて、またくみ上げられます。
このポンプのはたらきをするのが電池などの電源です。そして、水の流れが電流にあたり、流れ(電流)をじゃましている水車が、豆電球や電熱線などの抵抗にあたります。水をくみ上げる高さ(水の落差)がその抵抗にかかる電圧に相当すると考えてください。そして、水の流れでいう高い場所にあたるのが、電流でいうとプラス側、低い場所にあたるのがマイナス側です。以上を念頭に、直列回路と並列回路の電圧を考えてみましょう。
直列回路では、がけが何段かに分かれていると考えます。何段かのがけによって下まで水が落ちたとき、全体の落差が回路全体の電圧にあたり、1つ1つのがけによる落差が各抵抗にかかる電圧にあたります。つまり、がけによる落差の和が、全体の落差になっているわけですね。
これと同じように、直列回路では、各抵抗にかかる電圧の和は電源の電圧に等しくなります。並列回路では、上図に示したように、同じがけを2本の流れとなって水が落ちると考えます。このとき、2本とも落差は全体の落差と同じですね。
このように、各抵抗にかかる電圧の大きさは電源の電圧の大きさと等しくなります。電流についても同じように、水の流れで考えてみます。
直列回路とは電流の道すじが1本の回路のことです。これを川の流れにたとえると、上図のようになります。電池の+極から流れ出て最後に-極へと流れ込む、ひとつの川をイメージしてください。
1本の川を流れる水の量はどこでも等しいですね。これと同じように、直列回路では電流の強さはどこでも等しくなります。並列回路では、図を見るとわかるように、川の水の量は分岐点で一度二つに分かれますが、合流部分でまた一つに合わさります。
これと同じように、並列回路では、電源から流れ出る電流の強さと各抵抗を流れる電流の和が等しくなります。
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誘導電流はなぜ、コイル内の磁界の変化をさまたげる向きの磁界をつくるように流れるのですか?
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コイル内の磁界が変化するときに電流が流れる現象を「電磁誘導」といい、そのとき流れる電流を「誘導電流」といいます。コイル内の磁界が変化すると、電磁誘導が起こり、コイル内の磁界の変化を妨げるような向きに誘導電流が流れます。これは、コイル内を貫く磁力線の数が変化すると不安定な状態になるため、誘導電流を流すことでコイル内に磁界を発生させて、磁界の変化が起こらなかったようにしているのです。つまり、『磁界の変化を嫌う』ような現象が起こるということです。
『磁界の変化を嫌う』という現象は、コイルに棒磁石を近づけたり遠ざけたりして、棒磁石を動かし続ければ誘導電流は流れますが、棒磁石を近づけたまま固定すると、誘導電流が流れなくなることからもわかります。
電磁誘導は、「あまのじゃく」と同じで、磁石が近づこうとすれば反発し、遠ざかろうとすれば引きつけようとします。コイルに磁石を近づけたり遠ざけたりした場合に、コイルに発生する磁界の向きと、誘導電流の向きを正しく判断できるようにしておきましょう。
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コイルにできる磁界の向きを調べる方法を教えてください。
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導線に電流を流すと、右ねじの法則にしたがって、導線を中心に円形の磁界ができますね。この導線を曲げると、下図のように、導線を軸に円形の磁界ができます。
コイルはこのような曲がった導線を何重にも重ねたものと考えることができるので、コイルに電流を流すと、コイルの中心の磁界の向きは、1本の円形の導線の中心の磁界と同じ向きになります。下図のように、コイルの内側に生じる磁界は全て同じ向きになるので、磁界がつながって、直線になります。
この磁界の向きを調べる方法として、右手を使います。親指をたてて軽くにぎり、4本の指をコイルの電流の向きに合わせると、親指の先がN極を示します。棒磁石と同様に、磁力線が出ていく側がN極、磁力線が向かう側がS極になります。