理科【生物】
植物
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顕微鏡の倍率と、見える範囲との関係がよくわかりません。たとえば、倍率が100倍から400倍になるとき、見える範囲はなぜ$\dfrac{1}{16}$になるのですか?
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顕微鏡の倍率は、長さの倍率で表されています。たとえば、100倍→400倍と倍率が4倍になると、1㎝の長さに見えていたものが4㎝に見えるようになります。
縦も横も4倍になると、面積は4[倍]× 4[倍]= 16[倍] となりますね。
次に見える範囲を考えてみましょう。
100倍で見ていたときには、左下図の範囲全体が見えていたのに、400倍になると、真ん中の塗りつぶした部分(全体の$\dfrac{1}{16}$の面積)しか見えなくなる、ということになります。
このように、見える長さが4倍になれば、見える面積は16倍になり、顕微鏡で見える範囲は$\dfrac{1}{16}$になるのです。
まとめると、・倍率が2倍になれば、
面積は4倍になり、見える範囲は$\dfrac{1}{4}$・倍率が3倍になれば、
面積は9倍になり、見える範囲は$\dfrac{1}{9}$・倍率が4倍になれば、
面積は16倍になり、見える範囲は$\dfrac{1}{16}$: : :
となります。これらは暗記するのではなく、仕組みを覚えて計算できるようにしておくとよいですよ。
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なぜ接眼レンズから取りつけるのですか?
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接眼レンズを取りつけてから対物レンズを取りつけるのは、鏡筒内にゴミやほこりが入らないようにするためです。
接眼レンズが上からかぶさっていない状態で、下側に対物レンズをつけると、上からゴミなどが落ちてきたときに鏡筒に入り、対物レンズに付着してしまいます。
同じ理由で、取りはずすときは対物レンズ、接眼レンズの順にはずしていきますよ。
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双眼実体顕微鏡は、なぜ片目ずつピントを合わせるのですか?
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双眼実体顕微鏡は両目を使って観察ができるように工夫された顕微鏡で、ふつうの顕微鏡に比べ、立体的で、遠近もはっきりした像が見えます。しかし、人間の目の見え方は両目でまったく同じではないことが多く、さらに個人差もあるため、立体感のある像を両目ではっきりと見えるようにするためには微調整が必要なのです。そのためについているのが「調節ねじ」「視度調節リング」といった機能です。
まず片目だけでのぞきながら、「調節ねじ」で見たいものにピントを合わせます。そうやって、いったん片目で見たときにピントが合う状態にしたうえで、「視度調節リング」で、もう片方の目だけで見たときのピントを合わせます。これで両目で見たときにもピントがきちんと合うようになるのです。
このように、片方ずつの目でピントを合わせさえすれば、本来は左右どちらからでもかまわないのですが、多くの双眼実体顕微鏡は「視度調節リング」が左目の側についているため、右目からピントを合わせるのが一般的です。左目から先にピントを合わせてしまうと、右目には「視度調節リング」がついていないため、後から右目のピントを合わせることができなくなってしまいます。
「片目ずつピントを合わせなくてもよく見える」という人も多いかもしれません。しかし、自分では感じないような左右差もあるので、片目ずつしっかりピントを合わせておいたほうが目をあまり疲れさせずに立体的な像を見続けることができます。片目ずつピントを合わせるという手順はぜひ押さえておきましょう。
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反射鏡としぼりの違いは何ですか?
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顕微鏡などについている「しぼり」は、目の虹彩と同じはたらきをしていて、視野に入る光の量を調節します。レンズを移動させてピントを合わせるのと同時に、光の量を調節することによっても、試料の像を見えやすくすることができるのです。
試料が厚い場合、しぼりをせまくすると表面の像と内部の像が重なり合って見えてしまい、一見はっきり見えますが不明瞭な像になります(焦点深度が深くなる、といいます)。よって、観察したい部分がもっともよく見えるようにしぼりを開きぎみにします。
逆に試料が薄いときには、ピントの合う範囲をせまくした(焦点深度を浅くする)方がいいので、しぼりをせまくしながらはっきり見えるポイントを探すことになります。 実際に顕微鏡で観察してみると、微妙な光の量の違いで見え方はすごく違ってくるのがわかりますよ。「反射鏡」は、小さな鏡で、方向を自由に変えられるようにとりつけてあります。日光などを反射させて試料(プレパラート)にあたるように、角度を変えて使います。反射鏡は視野を明るくしますが、像が明瞭に見えるかどうかには関係しません。
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やくと花粉のうの違いは何ですか?
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「やく」と「花粉のう」は、被子植物の花の部位か、裸子植物の花の部位かということだけで、花粉をためるという役割は同じと考えてかまいません。
「花粉のう」には、「花粉をためるふくろ」という意味があります。裸子植物・被子植物のどちらも、花粉はふくろのような構造の中にためられていますが、花のつくりがより発達している被子植物では、ふくろがいくつか集まったようなさらに複雑な構造をしているため、被子植物の花粉のうにあたる部位は特別に「やく」と名付けられています。
同じ役割の部位であっても、被子植物では「やく」、裸子植物では「花粉のう」と使い分けるように注意しましょう。
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オオカナダモを使った光合成の実験で、なぜわざわざ青色のBTB溶液を使用して息を吹き込むのかがわかりません。はじめから緑色のBTB溶液ではダメなのですか?
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まず、BTB溶液について確認しましょう。
BTB溶液は、ブロモチモールブルー(頭文字をならべてBTBといいます)という色素の水溶液で、酸性で黄色、中性で緑色、アルカリ性で青色を示し、水溶液の性質を調べるのによく使われます。
BTB溶液は、BTBの結晶をエタノールに溶かし、水を加えることによって作られます。通常、BTB溶液は緑色(中性)に調整されていますが、光合成の実験では、あらかじめ「わざと」青色にしたBTB溶液が使われることがあります。オオカナダモを使った実験で知りたいことは、光合成が行われると、溶液中の二酸化炭素が使われる、ということです。二酸化炭素の溶液は酸性に傾きますが、二酸化炭素が含まれない水は中性なので、はじめからBTB溶液が緑色(中性)の水では、二酸化炭素がゼロになるまで減ったとしてもBTB溶液は緑色のままで、変化が見られないのです。実際には、オオカナダモは呼吸もして、二酸化炭素を増加させているので、その分が光合成に使われますが、いずれにしてもBTB溶液は緑色のままです。
ですから、あらかじめ、BTB溶液をアルカリ性にし、二酸化炭素を吹き込んで酸性にすることで、BTB溶液が緑色でありながら、水中の二酸化炭素が豊富な状態にしておきます。光合成によって二酸化炭素が減少するとアルカリ性にもどり、BTB溶液が青色に変化するので、光合成に二酸化炭素が使われることをはっきりさせることができるわけですね。
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酢酸カーミン溶液と酢酸オルセイン溶液の違いはありますか?
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これらの染色液はどちらも、成分の中の酢酸によって細胞のはたらきを止め、色素で核に色をつけて、観察しやすくするものです。
違いは、使われている色素だけです。カーミンという色素は赤色、オルセインという色素は赤紫色をしています。
動物
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ベネジクト液とヨウ素液について教えてください。
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ベネジクト液は、ブドウ糖などの糖の有無を調べるときに用います。糖がある物質に、ベネジクト液を加えて熱すると、赤かっ色の沈殿ができます。また、ヨウ素液は、デンプンの有無を調べるために用います。
よって、だ液のはたらきによってデンプンが分解されて糖に変化することについては、ヨウ素液と、ベネジクト液を使えば調べられます。
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麦芽糖とブドウ糖の違いは何ですか?
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デンプンと麦芽糖、ブドウ糖の関係をふまえるとわかりやすいかもしれません。
デンプンは、たくさんのブドウ糖がつながってできています。消化の過程では、デンプンはまずブドウ糖が2つ~複数個つながったものなど、より分子の小さな糖に分解されます。これらの分子の小さな糖のうち、ブドウ糖が2つつながっているものには、「麦芽糖」という名前がついています。そして最終的には1つずつばらばらのブドウ糖にまで分解され、からだに吸収されます。
だ液に含まれるアミラーゼという消化酵素は、デンプンを「麦芽糖」などの分子の小さな糖に分解します。すい液や小腸の壁の消化酵素は、これら分子の小さな糖をさらに「ブドウ糖」にまで分解します。よって、「デンプンはだ液のはたらきによって何に変化するか」という場合には「麦芽糖」、「デンプンは(最終的に)何に分解されるか/どんなかたちで小腸から吸収されるか」という場合には「ブドウ糖」、と解答するのがよいでしょう。
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心臓の血液の流れや血管が覚えられません。
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心臓内部の血液の流れについて,たどりながら覚えていきましょう。
大原則として,心臓から出ていく血管は「動脈」,心臓に入ってくる血管が「静脈」であることを覚えましょう。以下,赤字は酸素を多く含む血液,青字が二酸化炭素を多く含む血液を表します。
まず上側の部屋が「心房」,下側の部屋が「心室」です。そして自分から見て,右側が「右心房,右心室」と覚えておきましょう。
図でわかりにくかったら,壁が厚いほうが「左心室」,と覚えます。「左心室」からは全身に血液を送る「大動脈」が出ており,強力なポンプになっているので,壁も厚い必要があるのです。壁が厚いのが左心室 → 出ていく血管 → 大動脈
反対側が,右心室ということですね。その上の右心房に,全身からもどってきた血液が入ります。
これが大静脈です。全身に出ていくのが左心室からで,全身からもどるのが,逆の右心房,というわけです。左心室の反対が右心房 → もどってくる血管 → 大静脈
全身からもどる血液は,酸素が不足して二酸化炭素が多い静脈血ですから,酸素を取り込むため,肺に向かわなければなりません。
したがって,右心房から右心室に入って,出てくる血管が肺動脈です。大静脈から静脈血が右心房に → 右心室から肺へ向かう血管 → 肺動脈
残りは,左心房なので,肺からもどってきた酸素の多い動脈血が,左心房に入ります。肺からもどってくるのは,肺静脈です。
左心房に(肺から)もどる血管 → 肺静脈
この一連の流れでたどっていくと,丸暗記する必要がなくなりますよ。
模式図にまとめると,以下のようになります。
①全身と肺から血液がもどってくる(心房が広がる)
②心房から心室へ血液が移動する(心房が収縮し,心室が広がる)
③全身と肺へ血液を送り出す(心室が収縮する)というくり返しではたらいていることを確認しておいてください。
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染色体と遺伝子について、違いが分かりません。問題で問われたときにどちらを答えれば良いですか?
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確かに「染色体」でも「遺伝子」でも正解になる問題もあり得ますが、「細胞が分裂するときにひも状に見えるもの」とあれば「染色体」になります。
一方「遺伝子」とは説明しましょう。染色体を拡大して見ると、DNAという物質から構成されていることがわかります。DNAは「塩基」とよばれる部分が長くつながった「二重らせん構造」になっています。この「塩基」の並びのうち、遺伝の情報を表す(例えば髪の毛の色などを決定する)部分を遺伝子とよぶのです。DNAには、たくさんの遺伝子が含まれているわけです。
ですから「ひも状」や「本数」といえば「染色体」になります。「遺伝子」は「生物の形質を決めるもの」で「生物を形作る設計図」と表現することもあります。染色体の中に遺伝子が多数含まれている,というイメージです。