教室ではときどき入試研究会などの催しをやっています。いろいろな教科の先生にお話いただく機会があるのですが(国語は担当教科なので、自分でお話してしまうことも多い)非常にいいお話が出てきて感心もし、また私自身の勉強になることがよくあります。
先日は英語の先生からこういうお話がありました。NHKの基礎英語を聴きなさいという。それだけなら珍しくもないのですが、その先生はこうおっしゃっていました。

録音したり再放送を聴いたりするのではなく、朝ちゃんと目を覚まして聴きなさい。
以前からそうおっしゃっていましたが、改めてこのことについて書き残しておこうと思いました。
朝、6時なら6時にきちんと目を覚ます・・・ということになれば、当然生活全体を整えていかなければなりません。前の晩は10時半か遅くとも11時ぐらいには休むでしょう。午前0時をすぎてしまうと確実に睡眠不足になります。工夫しなければいけません。

早寝早起きの習慣がつきますね。早寝はすべての生活をうまくいかせる秘訣であると思います。生徒たちを見ていると、だいたい夜遅くなってから必ずしもやらなくていいことをして時間をつぶしています。やらなくていいことというのは勉強生活を第一に考えたときにという意味であり、彼らは彼らで大事なことだと思っているかもしれません。夜中に友だちと延々と連絡を取り合ったり、勉強が終わってから一段落のつもりではじめたゲームが終わらなくなったりというようなことですね。

しかし、早朝に確実に基礎英語を聴くということになれば、ある時刻ですぱっと切り上げるしかありません。友だちには「この時間帯はあいつは寝ている」と認識してもらう必要があり、そのことは変な雑音が入らないという意味で有意義なことでしょう。勉強を阻害する要素をあらかじめ遠ざけていることになるからです。
成績が優秀な生徒は、前提として生活自体がしっかりしています。生活の中に勉強が含まれているからですね。

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著者プロフィール

長野正毅先生

Z会進学教室渋谷教室長。
80年代より小・中・高校生(大学受験生)の学習指導に携わり、
97年よりZ会の教室に講師として勤務。担当は国語。
受験国語にとどまらない確かな指導は、生徒はもちろん、保護者からの絶大な支持を集める。

30余年にわたる指導において先生が目撃してきた
できる子の学習法
できる子を育てる家庭の秘訣
について綴ったブログが大人気(日本ブログ村「高校受験」カテゴリーで1位)。
2015年にはブログの記事を集めた書籍「励ます力」を出版。