読書感想文4つの鉄則

夏休みと言えば読書感想文! 読書感想文なんか書くのめんどくさいなー、と思っている人もいるかもしれません。でもどうせ書くなら「めんどくさい」なんて思わずに書きたいですよね。読書感想文、と聞くと大変なイメージもあるかもしれませんが、読書感想文の書き方さえしっかりおさえておけば、そんなに難しく考える必要はないんです。

1.まずは本選びから

みなさんも、本を読んで(マンガを読んで、ゲームをして、テレビを見て)、すごくおもしろいと思ったとき、あるいは感動したとき、友だちや家族と、「ねえねえ、あれ、すっごく感動したよ」「なになに、どんなの?」「これこれこういう話でさあ」といった会話をしたことがあると思います。実は、このとき、みなさんは読書感想文を「書いて」はいませんが、「話して」はいるのです。

つまり、自分以外の人に「これ、おもしろいよ!」と伝えたいような本であれば、楽しんで読書感想文を書くことができます。ということで、まずはそういう本を選ぶことが、読書感想文を書くスタートになります。

2.読書メモを作ろう

みなさんは、読書感想文を書くための本を読むとき、どのように読んでいますか?「さあ読むぞ」と本を読み始め、静かに本だけに集中して読み続けて、「さあ読み終わったぞ! さあ書こう」という具合に感想文を書こうとしていませんか?

1冊の本を読み終わったとき、あらすじくらいは覚えているかもしれませんが、残念ながら人間ってそんなに記憶力がよくありません。本当は、ある特定の場面や表現が心にとまって「おもしろい」「感動した」と思っているはずなのに、その特定の場面や表現を、読み終わったあとしばしば忘れてしまっています。その「なぜおもしろかったのか」の部分が、実は読書感想文の核心になりますので、ここを覚えておくことが大切です。本を読みながら、「わっ、ここおもしろい!」「感動!」と思った場面にはしるしをつけ、なぜそう思ったのかをメモする習慣をつけておきましょう。これが「読書メモ」です。

この習慣を身につけることによって、読書感想文のプロに一歩近づけるでしょう。

3.構成(こうせい)を考えて書こう

読書感想文だからって、無理に「いいことを書かなきゃ」と思うと、本当の感想とはちがうものになったり、だれが書いても同じような内容になったりしがちです。それに、何より書いていて楽しくないですよね。

同じ本を読んでも、一人一人、感じ方はちがいます。自分にしか書けない、自分らしい感想文を書くために、以下のことを心がけるとよいでしょう。

本のあらすじを書こうとするのではなく、最も印象に残った場面を選び出し、自分に引きつけて考える。

まず、強く心を動かされたところに的をしぼります。そして、自分にも同じような体験がないかを考え、登場人物に起こったできごとと比べながら、「もし自分だったら〜」と仮定してみたり、「実は自分も〜」と体験をふり返ってみたりします。
こうした見方で書けば、ほかのだれにも書けない味のある読書感想文を仕上げられます。「本の感想を書く作文」ではなく、「本をふまえた自分の考えや思いを書く作文」ととらえると、取り組みやすくなりますよ。

構成は「はじめ・なか・おわり」の三つで組み立てると、まとまりのある感想文になるでしょう。

「はじめ」…最も印象に残った場面にしぼって、内容を簡潔(かんけつ)に書く。
「なか」…なぜ・どのように印象に残ったのか。
    「もし自分だったら〜/実は自分も〜」と自分に引きつけてくわしく書く。
「おわり」…本をとおして考えたことや学んだことを書く。

4.書いたものは必ず読み直そう

書き終えたあと、必ず読み直して、次の点をチェックする必要があります。

□テニヲハはおかしくないか
□主語・述語の関係がおかしくないか
□まちがった漢字を使っていないか
□自分の伝えたいことが説得力をもって読み手に伝わるか

という点です。このうち、テニヲハや主語・述語の関係、漢字の正しさについては、読み直したときに自分で気づくでしょう。

でも、「自分の伝えたいことが説得力をもって読み手に伝わるか」ということは、書き手の側にはなかなか判断しづらい点です。

他人にわかりづらい文章になっていないかをチェックするために、読書感想文を提出する前に、一度おうちの人に読んでもらうとよいでしょう。これはけっして恥ずかしいことではありません。他の人にチェックしてもらうことで、みなさんの読書感想文はより洗練されたものになるでしょう。

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