兵庫県の入試ではここが出る! 教科別復習ポイント

こんにちは。Zナビゲーターの卜部です。
2015年12月号を受講されていた中学2年生の方は、初めてのZ会の在宅模試『志望校判定Vテスト』の受験がありましたね。志望校に合格するには、受験後に『志望校判定Vテスト』の復習をしっかりすることが大切です。

今回は、兵庫県の公立高校学力検査問題の出題傾向に合せて、『志望校判定Vテスト』の5教科の復習ポイントをご案内します。受験した方も、受験しなかった方も、下記で紹介するVテストの問題を見直して、早めに兵庫県の入試傾向を押さえておきましょう。


英語
 〜英文の多さが特徴。すばやい理解力が求められる〜
兵庫県の傾向 
例年、兵庫県の入試はI:リスニング、II:空所補充、III:Eメールとその返信を読んで英語の質問に英語の選択肢で答える問題、IV:長文読解、V:会話文、VI:並べ替え英作文の大問6題構成です。ほとんどが記号で答える問題ですが、空所補充も並べ替え英作文もある程度の長さの英文の中で出題されるので、リスニングを除いては、5題とも読解問題であると言えます。読むべき英文の量が他県に比べて多いのが特徴です。

Vテストのここに注目 
今回のVテストでは大問3で会話文、大問4(5)で長文読解を出題しました。兵庫県の入試は、英文全体を理解しないと答えられないものが多いので、これらの大問の英文に登場する接続詞、関係詞、不定詞などを一つひとつ理解しながら、補充した英文、並べ替えた英文を書き出してみましょう。
また、長文を読むのが苦手な人は、段落ごとに要旨をメモしながら、じっくり英文を読み直してみましょう。英文の読解に慣れることができますし、空所補充や並べ替え問題で解答を導き出す際の引き出しを増やすことができて、一石二鳥です。

見直す大問 
上述の注目点を見直して、もし余力があれば、選択問題の大問5にも挑戦してみましょう。大問5は神戸・兵庫・長田高の合格判定にはかかわりませんが、兵庫県の入試でも出題されている長文読解に慣れるうえで、よいトレーニングになります。


数学 〜幅広い出題と設問数の多さが特徴。正確さと処理力が求められる〜
兵庫県の傾向 
例年、兵庫県の入試は大問で7題が出題されています。2015年度の大問1は計算、関数、空間図形、資料の整理などの各分野の基本問題で、大問2〜7は資料の整理、関数のグラフの問題、証明をふくむ平面図形、場合の数や確率、関数の利用、与えられた情報から類推する問題などがバランスよく出題されています。全体の設問数は標準よりもやや多く、1問1問に時間をかけすぎると、時間内にすべての問題に取り組むのが難しくなります。出来るものから手際よく、確実に解いていきましょう。

Vテストのここに注目 
Vテストの小問は、すべての問題を確実に解けるようにしておくだけではなく、解く時間を意識しましょう。解答時間が足りなくなってしまった人は、内容をよく理解できていたとしても演習量が足りていない可能性があります。教科書の例題や『定期テスト攻略ワーク』で類題を解き、スピードアップを目指しましょう。また、大問2や3の関数のグラフの問題や、証明の問題も重要です。答えだけでなく、計算過程や証明の流れも正確に理解できているか確認しておきましょう。

見直す大問 
大問1は間違えた問題だけではなく、解くのに時間がかかった問題も要チェック。大問2や3では計算過程・証明の過程が正確かどうか確認しましょう。


国語 〜問題文と選択肢を速く正確に「読み解く」力が求められる〜
兵庫県の傾向 
2013年度・14年度の兵庫県の入試は「論説文・小説・古文・漢文」という大問4題構成でしたが、2015年度は大問が増えて「論説文・小説・古文・漢文・知識問題」の大問5題構成になりました。このように出題構成が変更されても慌てないですむように、できるだけ多くの過去問に取り組み、問題演習を重ねましょう。例年、兵庫県の入試は記号選択式と語句の抜き出し問題が中心で、小問数が多く、数多くの選択肢を読まなければいけないという特徴があります。問題文と選択肢を速く正確に「読み解く」力が必要です。

Vテストのここに注目 
今回のVテストの大問2では小説を出題しました。大問2のように小説の登場人物の言動や心情と、その理由や変化に関する問題が兵庫県の入試では頻出です。文章を正確に読み解く力は一朝一夕にはつきません。Vテストの解答解説号を読んで、正確に読み解けているか、また、読み解くポイントはどこにあったのかを確認しましょう。

見直す大問 
大問2の見直しをしましょう。言動や心情を読み解く問題、理由や変化に関する問題のほか、漢字や表現についても復習をしておきましょう。


理科 〜さまざまな解答形式に対応できる柔軟さが求められる〜
兵庫県の傾向 
例年、兵庫県の入試は物理・化学・生物・地学から各1題と小問集合1題の大問5題構成です。各分野まんべんなく出題されているので、知識の穴をつくらないことが大切です。実験・観察については、結果だけでなく、方法や器具の扱い方についても覚えておきましょう。解答形式では、記号選択式、計算問題、語句や化学式で答える記述問題など、さまざまな問題が見られます。作図問題も比較的多く出題されていますので、対策が必要です。

Vテストのここに注目 
兵庫県の入試で定番となっている実験・観察についての大問を中心に出題しました。計算問題・作図問題など、記号や語句以外で答える特徴的な出題形式に対応できているかも確認しておきましょう。

見直す大問 
大問1・2を見直し、図や表に書き込みをしながら実験・観察の流れをしっかり押さえておきましょう。とくに計算問題・作図問題などに苦手意識のある人は、自力で正解できるまで解き直しをしてみるとよいでしょう。


社会 〜正誤問題の多さが特徴。正確な知識と臨機応変さが求められる〜
兵庫県の傾向
正誤問題

兵庫県の入試は地理・歴史・公民が各1題の大問3題構成が続いています。全体の設問数の8割前後が記号選択式の問題で、正誤判定形式が中心です。記号で答えるのはラクだと思って油断してはいけません。選択肢の文を見て即座に正誤を判断するためには、より正確な知識と臨機応変さが必要になります。
地理の大問では、地図・地形図・表・グラフが多く出題されています。歴史の大問は日本の歴史についての出題が中心です。同時期の世界の出来事をたずねる設問も出題されているので、日本と世界の重要事項を時系列で整理して比較しておきましょう。さらに、今回のVテストでは出題されていませんが、公民に関連して時事的話題も出題されています。日ごろから政治・経済などのニュースに関心をもっておきましょう。

Vテストのここに注目 
兵庫県の入試で必出の正誤問題で失点しないことが大切です。Vテストの正誤問題で失点した人は、選択肢のどの部分でつまずいたのかを明確にしておきましょう。

見直す大問
大問1・2では地図・グラフ・表の読み取り問題を優先して復習しておきましょう。大問3・4は「日本と世界の歴史を比較する」という視点をもって問題や解答解説を見直し、気になる箇所にマーカーを引いておきましょう。


いかがでしたか? 次回の『志望校判定Vテスト』の実施は、今から半年後の2016年7月です。ちょうど入試までの中間目標として、活用しない手はありませんね! 次回のVテストを目標に、実力を伸ばしていきましょう!

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