体験記:私と睡眠の関係

見事に志望大学合格を果たしたZ会の先輩たち。その合格のかげには、充実した「学習」とともに、良質な「睡眠」の存在があったようです。4人の先輩たちが、どのように睡眠を味方につけ、合格を勝ち取ったのか、その試行錯誤の様子を聞きました。

夜型人間の就寝時間改善法
(京都大学農学部・めっと先輩)

勉強しても成績が下るときは、睡眠を疑え
(東京大学理科二類・たろたま先輩)

「寝る子は脳もよく育つ!」睡眠を大切にしていた中高時代
(東京大学文科一類・ひまわり先輩)

睡眠を自分の味方につける“実験”のススメ
(電気通信大学・pine先輩)

夜型人間の就寝時間改善法

(京都大学農学部・めっと先輩)

★睡眠時間のタイプは?

  • ☑寝ないとダメなタイプ
  • ☐少ない睡眠時間で大丈夫なタイプ

★朝型?夜型?

  • ☐朝型
  • ☑夜型

★中高時代の平日の起床時間と就寝時間は…

  • 就寝:2時
  • 起床:6時30分

★中高時代の休日の起床時間と就寝時間は?

  • 就寝:2時
  • 起床:12時

私は中高時代、慢性的な睡眠不足でした。心がけしだいで睡眠時間を確保することはできたと思うのですが、課題をやり始めるのが遅かったり、趣味のために寝る時間を削ってしまったりと、自分の意識に問題があったと思います。定期テストのときも、前日は2時間睡眠でテストに挑み、帰って来てから夕方まで昼寝。そうすると次の日のテスト勉強が終わらないから、また夜遅くまで勉強する、といった悪循環に陥っていました。テストの途中で、問題を読みながら寝てしまうことも。

このような、乱れた睡眠習慣を改善しようと思ったのは、浪人時代です。ちゃんと睡眠をとっている人と比べて、私は勉強に集中できている時間が少なく、同じくらい勉強をしていても、学んだ内容が身についていないということに気がついたのです。そこで、遅寝・遅起きの生活を変えようと、まずは寝る時間を1時間早めることにしました。起きる時間も、現役時代は休みの日は昼まで寝ていたのを、平日と同じ7時には起きるように改善しました。その結果、勉強時間も多く確保できるようになり、しっかりと集中して勉強に取り組むことができるようになりました。

私のこうした経験から、中高生のみなさんには、しっかり睡眠をとるようおすすめしたいです。一度崩れた睡眠習慣は、なかなか元には戻りません。今のうちから、できるだけ規則正しい生活を身につけてくださいね。

勉強しても成績が下るときは、睡眠を疑え

(東京大学理科二類・たろたま先輩)

★睡眠時間のタイプは?

  • ☐寝ないとダメなタイプ
  • ☑少ない睡眠時間で大丈夫なタイプ

★朝型?夜型?

  • ☐朝型
  • ☑夜型

★中高時代の平日の起床時間と就寝時間は…

  • 就寝:1時
  • 起床:7時

★中高時代の休日の起床時間と就寝時間は?

  • 就寝:1時
  • 起床:7時

私は中高時代、「やるべき課題が残っているのに眠る」ということを、頑なに認められない時期がありました。「眠ること=勉強しない=負け」だと勘違いをしていたのです。勉強をしながら何度も机で寝落ちをし、気がつくと朝になっているということがよくありました。睡眠が不足している日は、昼過ぎに強烈な睡魔に襲われたり、動悸が激しく体が熱くなることもありました。書き間違いや計算ミスが増え、テスト中に別のことを考えてしまったり、考えが散乱してまとまらなくなったりすることもありました。

そうした生活を続けていたところ、あまりに成績が下がったため、それまでの自分の考え方を疑うようになりました。そして、場合によっては勉強よりも睡眠を優先するように、考え方を変えたのです。その結果、下がり続けていた成績が安定するようになりました。その後、さまざまな睡眠時間を自分で試した結果、7時間寝た日は頭のひらめきが多くなりやケアレスミスが格段に減ることに気がつきました。それからは、とくに大事な日の前日は、7時間くらい睡眠時間を確保するようにしています。

眠くなったら、どんな理由があってもベットで眠る。あたりまえのことのように思われますが、良質な生活を維持するためにはとても重要なことです。私の体験談を参考に、中高生のみなさんには、1時間勉強するのと、1時間眠ることのどちらが価値のあることか、考えてみてほしいと思います。

「寝る子は脳もよく育つ!」睡眠を大切にしていた中高時代

(東京大学文科一類・ひまわり先輩)

★睡眠時間のタイプは?

  • ☑寝ないとダメなタイプ
  • ☐少ない睡眠時間で大丈夫なタイプ

★朝型?夜型?

  • ☑朝型
  • ☐夜型

★中高時代の平日の起床時間と就寝時間は…

  • 就寝:22時30分
  • 起床:6時

★中高時代の休日の起床時間と就寝時間は?

  • 就寝:22時30分
  • 起床:7時

私は子どものころから、夜はテレビをつけずに静かに過ごすなど、睡眠を大切にする環境で育ちました。そのため、中高生になり、創作ダンス部の練習やテスト勉強で忙しい毎日を送るようになってからも、睡眠を何より大切に考えていました。

忙しいなかでも睡眠時間をしっかりと確保するために、塾には通わず、起きているすべての時間を管理できるように意識して、勉強していました。とくに高3の1年間は、「キャンパス スタディプランナー」という学習を管理するノートを使って、30分ごとの学習計画を記入し、計画どおりに勉強するようにしていました。東大入試は午前中に国語と社会、午後に数学と英語の試験があるので、入試直前期は本番のスケジュールも意識して、学習計画を立てていましたね。就寝時間までに終わらなかった分があっても、無理をせず、翌日や同じ週の比較的余裕のある日に回すことで、生活のリズムを保っていました。自分との戦いである大学入試においては、そうしたスケジュール調整力も重要だと思います。

寝る直前は冷たい飲み物を避けたり、アイマスク(母の手作りでした!)や目薬を上手に利用するなど、リラックスした状態で眠りにつくと、疲れた体も癒されます。みなさんもぜひ試してみてください。「寝る子は育つ!」です。

睡眠を自分の味方につける“実験”のススメ

(電気通信大学・pine先輩)

★睡眠時間のタイプは?

  • ☐寝ないとダメなタイプ
  • ☑少ない睡眠時間で大丈夫なタイプ

★朝型?夜型?

  • ☐朝型
  • ☑夜型

★中高時代の平日の起床時間と就寝時間は…

  • 就寝:0時
  • 起床:6時

★中高時代の休日の起床時間と就寝時間は?

  • 就寝:0時
  • 起床:6時

私は中高時代、生徒会活動やテニス部の練習など、さまざまな活動に追われ、睡眠時間と勉強時間の両立に苦労していました。睡眠を十分に取らない日は授業に集中できなくなってしまうことが多かったので、通学時間を勉強にあてるなど、すきま時間を活用することで、できるだけたくさんの睡眠時間を確保するように心がけていました。

そして、お休みの日や受験期も、意識的に睡眠のリズムを変えないようにしていました。というのも、勉強の合計時間は変えずに、規則正しく睡眠をとった場合と、不安定なリズムで睡眠をとった場合で、どのくらい成績が変わるかといった実験をしてみたところ、規則正しく睡眠を取った方が定期テストの成績が向上したからです。そのため、窓の横にベッドを置き、朝自然と太陽光が入るようにしたり、起きてすぐにチョコレートを食べて眠気を飛ばしたり、あえて寒い、または暑い環境で勉強をすることで眠くならないように工夫しながら、生活リズムを変えないようにがんばっていました。

中高生のみなさんのなかには、努力しているのに成績が伸び悩んでいるという方もいるのではないかと思います。そんなときは、一度、睡眠習慣を見直してみてはどうでしょうか。睡眠習慣を整えることで、安定して好成績を修めることができるかもしれませんよ。