前回は、「西日本で“自由研究”という言葉がよく検索されていて、トップは鳥取県」というデータを紹介しました。

では、なぜ、鳥取県をはじめ、西日本でよく検索されているのでしょうか?

「ひょっとして、“鳥取県”などには自由研究ネタが多いのかも?」という仮説を立てて、グーグルトレンドで調べてみました。
 表A “県名”+“自由研究”の検索結果数
(たとえば、“鳥取”+“自由研究”で調べた結果、1370万件あったことを示します)
順位 県名 検索ヒット数
1 鳥取 1370万件
2 鹿児島 1120万件
3 長崎 1550万件
4 徳島 1210万件
5 富山 1240万件
6 宮崎 1240万件
7 山口 1840万件
8 愛媛 1170万件
9 兵庫 2040万件
10 福井 936万件
トップ10では、兵庫が一番多いですね。
鳥取県で「自由研究」がたくさん検索されているからといって、鳥取県に自由研究ネタ(?)が他の県よりも多い、ということもなさそうです。
(ちなみに、“鳥取県”+“自由研究”などで調べても、大差ない結果になりました)

では、鳥取県や鹿児島県などで、なぜ「自由研究」という言葉がたくさん検索されているのでしょうか?

たくさん検索されている

→インターネットで検索する手段はパソコンやスマートフォン

→「自由研究」という言葉がたくさん検索されているところほど、インターネットの利用率やパソコン・スマートフォンの普及率が高いのでは?

という仮説を立てて、調べてみました。


調べてみると、総務省の「平成 29 年通信利用動向調査の結果」にデータがありました!


鳥取県がある中国地方や、鹿児島県がある九州・沖縄地方は、全体の平均と比べてもインターネット・スマートフォンの利用率は低いですね……

都道府県別の数値もあったので、先ほどの表に付け加えてみました。
 表B “県名”+“自由研究”の検索結果数 と 各県のインターネット利用率
順位 県名 検索ヒット数 インターネット利用率
1 鳥取 1370万件 72.9%
2 鹿児島 1120万件 67.9%
3 長崎 1550万件 72.2%
4 徳島 1210万件 76.1%
5 富山 1240万件 77.5%
6 宮崎 1240万件 75.1%
7 山口 1840万件 79.3%
8 愛媛 1170万件 76.4%
9 兵庫 2040万件 79.6%
10 福井 936万件 78.9%
トップ10の平均は、およそ75.6%。
全国平均は80.9%なので、それよりも低いですね。

となると、鳥取県など「自由研究」という言葉が検索されている上位の県では、かならずしもインターネットの利用率が高いわけではないのですね。

ちなみに、「自由研究」という言葉があまり検索されていない都道府県はどこでしょうか?
2018/8/16のデータでは次のようになっています。

青森、広島、東京などでは「自由研究」はあまり検索されていないのですね!
(鳥取を100としたとき、青森、広島、東京は20前後ですから、5分の1程度しか検索されていないのです)

この事実は非常に興味深いのですが、理由についての考察はまた別の機会に……
さて、次回は少し趣向を変えて、「自由研究ってそもそもどういう目的で作られたの?」という問いについて調べた結果をお伝えします! 
まさに、「自由研究を研究する」内容になっていますので、乞うご期待!!

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公開日:2018/08/21