先日、Z会Asteriaサイト上で公開した、2018年夏休みの自由研究企画
実は、「Z会スタッフも自由研究を行い、その途中経過をお伝えする」と書いてあります。
 
せっかくの自由研究なので、みなさんと一緒に楽しみながら進めたいと考えています。
 
私のテーマは「静岡県内の中学・高校必ず校歌に『富士』入っている説」の検証です。某バラエティー番組のような内容ですが、一見くだらないこのような内容でも学ぶべきことはたくさんありそうなので随時共有していきます。

1.検証方法

静岡県内には多くの中学・高校があります。ホームページを調べたところ、校歌が掲載されていない学校もあったため、県が保有している学校一覧のリストから連絡先を探し、こういった取り組みをしているということを念のためお伝えするということも含め、メールで連絡を取りました。

2.検証結果

いきなりですが、検証結果です。
下調べ段階でもわかっていたのですが、結果は「説立証ならず」でした。
確かに、「富士」が入っている学校は多かったのですが、そもそも浜松など県の西部だとあまり大きく富士山を見ることができないのです。
問いの立て方がよくなかったのですね。
このように実は最初に持った疑問や問いが面白くなかったりすることはよくあることです。

3.仮説→検証。そしてその先へ…

最初に立てた問いはあまり良くない問いだったのですが、そこから新たな問いが生まれました。
 
「静岡県内の地域別で見ると、どのあたりまでが『富士』が多いと言えるか」
「山梨と静岡を比較すると、どちらの方が『富士』の出現率が高いか」
「『富士』以外の出現ランキング上位は何?」
「学校名の前に『嗚呼』が付くことが多いが、揃いも揃って『嗚呼』を付けるのはなぜ?」
 
など、次々と新しい問いが生まれます。
地理や歴史、古文など様々な教科の学習とも繋がりそうです。
こういった問いの連鎖が起こるとよい探究につながるのではないでしょうか。

4.そして研究だと思っていなかった「気付き」も

このような探究をやってみると本来意図していなかった気付きがあります。
 
・情報発信が、情報の受信力を高める
とんちのような表現ですが、実際今回各学校に問い合わせを行なったところ、様々な情報をいただくことができました。
その中でも最も役に立ったのは「野球部の大会冊子を見れば野球部がある学校の校歌は一覧が載っている」という情報でした。これは考えれば確かにそうなのですが、事前に気付かなかった情報を得ることができました。
他にも、「校歌に関する公開研究授業を行う」という情報などもいただき、発信することで、情報受信力を高めることができました。
 
今の時代SNSなどで自ら発信をすることができるので、ぜひ中高生のみなさんにも参考にしていただきたいと思います。
一般のSNSに抵抗がある方はEdmodoなど教育SNSを活用してみるのも手ですね。
 
 
・学校の先生方、忙しいのに親切です
授業のない期間にも関わらず多くの学校から返信をいただいています。授業以外にも多くのお仕事があり、(私がお仕事を増やしてしまいましたが…)そのような中、丁寧にアドバイスまで送ってくださる先生も多くいらっしゃいました。
こういった先生方や先生方を信頼している中高生の皆さんを少しでもサポートしていけたらと仕事のモチベーションにもつながりました。
 
まだこの自由研究を始めて数日ですが、様々な気付きがあり「楽しい勉強」になります。今後も発信をし、みなさんにお届けしようと思います。
 
最大の気付きは本気でやろうと思うと夏休み期間では終わらない、ということでした。せっかくなので時間をかけて「探究」を進めていきます。
 
次回もお楽しみに。

社会とつながる学び ― Z会Asteria総合探究講座

Z会Asteria総合探究講座では、教科の枠を超えたさまざまな社会的なテーマに触れ、受講者どうしでオンライン・ディスカッションを行います。
社会の第一線で活躍する多くの方の講義も視聴し放題です。

自分たちが生きる社会の課題について深く考えたり、近い将来自分はどのように社会に貢献できるかを考えたり。
社会とつながる学びを通して、『好き』を見つけるきっかけにもなります。

英語4技能、数学の記述問題、協働学習 − 一歩先を行く人のための学び場がここに

新大学入試で用いられる語学力の国際指標「CEFR(セファール)」基準で、4技能をバランスよく伸ばせる「英語4技能講座」、統計を含む分野別学習で学ぶ「数学新系統講座」。オンラインで他の受講生と主体的・対話的で深い学び(いわゆる、アクティブ・ラーニング)を実現した「総合探究講座」。知識に加え、社会で必要な力が問われる新入試に向けた一朝一夕では身につかない力を育めます。

iPad1台に深淵な学びの世界を凝縮したZ会Asteriaが、未来に向けて進むあなたを導きます。
※受講にはiPadが必要です。

公開日:2018/08/02