公開日:2019/04/19
〔英語〕全国学力・学習状況調査 中3英語を解いてみた〜「書くこと」編〜(2019年4月実施)
毎年春、小学校6年生と中学校3年生を対象に行われる「全国学力・学習状況調査」。本年度(2019年度)は4月18日に実施されました。注目が集まったのが中3に導入された「英語」の試験です。実際にこの試験を受けた筆者の娘の体験談も踏まえ、どんな試験だったのか、紐解いてみました。
実は「書くこと」のパートだけではなく「書く」必要が!
今回はこの試験における「書くこと」について掘り下げてみたいと思います。
まずは「書くこと」のパートにおける出題内容は以下のようになっています。
実は、難易度としては、「書くこと」のパートで求められることよりも、この2つの技能融合問題で求められることの方が高いものになっていると言えそうです。次の項で見ていきましょう。
まずは「書くこと」のパートにおける出題内容は以下のようになっています。
- 文法問題2問(空所にあてはまる接続詞を選ぶ問題)
- 条件英作文(対話の空所にあてはまる文を完成させる問題)
- 条件英作文(紹介文を3文で完成させる問題)
- 自由英作文(図を見て自分の意見を記述する問題)
- 「聞くこと」の大問4つのうち、最後の大問1つは「聞いて、書く」問題
- 「読むこと」の大問4つのうち、最後の大問1つは「読んで、書く」問題
実は、難易度としては、「書くこと」のパートで求められることよりも、この2つの技能融合問題で求められることの方が高いものになっていると言えそうです。次の項で見ていきましょう。
何が難しい?〜「聞いて、書く」問題〜
出題としては、
「英語の授業で、来日予定の留学生からの音声メッセージを聞くところです。メッセージの内容を踏まえて、あなたのアドバイスを英語で簡潔に書きなさい。」
というものになっており、留学生が日本滞在中に体験できそうな部活動についてアドバイスを書くことになります。
ここで問題になるのが、「解答時間は1分30秒です。」という指示です。この時間制限は問題冊子には書かれておらず、放送でのアナウンスとなります。上述の通り、この試験では後戻りができません。この問題は「聞くこと」の最後の設問ですので、1分30秒が経過すると、そこで「解答を止めて、次のパートに進みなさい」となります。
書くことがすぐに思い浮かべばよいですが、迷いが生じたり、この時間制限にひるんだりすると、途端に時間に追われ、あたふたしている間にタイムアップとなります。
「英語の授業で、来日予定の留学生からの音声メッセージを聞くところです。メッセージの内容を踏まえて、あなたのアドバイスを英語で簡潔に書きなさい。」
というものになっており、留学生が日本滞在中に体験できそうな部活動についてアドバイスを書くことになります。
ここで問題になるのが、「解答時間は1分30秒です。」という指示です。この時間制限は問題冊子には書かれておらず、放送でのアナウンスとなります。上述の通り、この試験では後戻りができません。この問題は「聞くこと」の最後の設問ですので、1分30秒が経過すると、そこで「解答を止めて、次のパートに進みなさい」となります。
書くことがすぐに思い浮かべばよいですが、迷いが生じたり、この時間制限にひるんだりすると、途端に時間に追われ、あたふたしている間にタイムアップとなります。
何が難しい?〜「読んで、書く」問題〜
こちらの出題は、
「英語の授業で、次のような資料が配られました。これを読んで、文中の問いかけに対するあなたの考えを英語で簡潔に書きなさい。」
というものです。
この「資料」は、いわゆる「食品ロス」に関するもので、What can we do about this problem?(この問題(食品ロス)に関して何ができますか?)と問われています。「簡潔に」という指示のみで、特に語数の目安は示されていません。
本稿の読者のみなさんは、この問いにどう答えるでしょうか?また、それは何語くらいのものになるでしょうか?
(筆者の娘に)体験談として聞いてみたところ、すべての「書く」問題の中でこの問題の印象が一番強かったようで、「日本語でも論じたことのないようなテーマだったため、非常に難しかった」とのこと。解答としては「フードバンクのことを思いついたので、『余っていてまだ賞味期限内の食べ物を集めて寄付する』という主旨のことを書いた」という風に話してくれました。
ところが…解答例を確認したところ、We should not buy too much food. という1文のみが記載されていました。これには筆者は正直、拍子抜けしました。もちろん、制限語数なしの自由記述問題ですので、「1文で書いていなかったら×」とか「フードバンクのことを書いたら×」といったことはないのでしょうけれども、どのように採点されるのかは気になるところです。
「英語の授業で、次のような資料が配られました。これを読んで、文中の問いかけに対するあなたの考えを英語で簡潔に書きなさい。」
というものです。
この「資料」は、いわゆる「食品ロス」に関するもので、What can we do about this problem?(この問題(食品ロス)に関して何ができますか?)と問われています。「簡潔に」という指示のみで、特に語数の目安は示されていません。
本稿の読者のみなさんは、この問いにどう答えるでしょうか?また、それは何語くらいのものになるでしょうか?
(筆者の娘に)体験談として聞いてみたところ、すべての「書く」問題の中でこの問題の印象が一番強かったようで、「日本語でも論じたことのないようなテーマだったため、非常に難しかった」とのこと。解答としては「フードバンクのことを思いついたので、『余っていてまだ賞味期限内の食べ物を集めて寄付する』という主旨のことを書いた」という風に話してくれました。
ところが…解答例を確認したところ、We should not buy too much food. という1文のみが記載されていました。これには筆者は正直、拍子抜けしました。もちろん、制限語数なしの自由記述問題ですので、「1文で書いていなかったら×」とか「フードバンクのことを書いたら×」といったことはないのでしょうけれども、どのように採点されるのかは気になるところです。
高校入試よりも難しい?
この学力調査は、入試のような選抜のための試験ではありません。ただ、今回の出題の一部には、中3生が約10カ月後に受ける高校入試問題よりも難しいものがあるように見受けられます。
英語教育にはここ数年で非常に大きな変化が起きています。その変化の中で、このような新しいタイプの試験を含め、「英語で自分の意見を書いたり話したりする力」がこれまで以上に求められていることは確かです。
では、普段の学習でどのように力をつけていけば、対応できるのか、という点が気になりますよね。普段の学校の課題では、そもそも自由記述型のもの(自分自身の意見を書くもの)が少なかったり、なかなか個別に指導まではしてもらえなかったり、という方も多いのではないでしょうか。
Z会Asteria英語4技能講座のWritingでは、さまざまな状況における「書く」を問う出題を豊富に取り揃えています。もちろん、個別の添削指導付き!
新学年最初の定期テストも、その先も見据えて、今から英語4技能の学習、始めてみませんか?
英語教育にはここ数年で非常に大きな変化が起きています。その変化の中で、このような新しいタイプの試験を含め、「英語で自分の意見を書いたり話したりする力」がこれまで以上に求められていることは確かです。
では、普段の学習でどのように力をつけていけば、対応できるのか、という点が気になりますよね。普段の学校の課題では、そもそも自由記述型のもの(自分自身の意見を書くもの)が少なかったり、なかなか個別に指導まではしてもらえなかったり、という方も多いのではないでしょうか。
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