現在のセンター試験が実施されるのは、来年1月(現在の高校2年生)までとなり、2021年1月、つまり現在の高校1年生より、新たに大学入学共通テストが実施されます。

現在の高校1年生、そして中学生の皆さんに向けて、大学入学共通テストの英語の試験は、現在のセンター試験と、どのような相違点や共通点があるのか、2018年度実施された「大学入学共通テストの導入に向けた試行調査(プレテスト)」の内容を元に紹介いたしますね。

大学入学共通テストの2018年度実施の英語の試行調査については、以前お伝えした記事「現中1生〜高1生必見!共通テスト試行調査から見えるもの〜英語のリーディングとリスニングが均等配点に〜」もあわせてご覧ください。

現在のセンター試験との相違点

まず、配点が大きく変わります。現在のセンター試験は、【筆記(リーディング)】が200点、【リスニング】が50点となっていますが、大学入学共通テストは、【リーディング】100点、【リスニング】100点というように、均等な配点となっています。

また、「指示文」も大きく違う点だと言えます。現在のセンター試験【筆記(リーディング)】は「次の問いに答えよ」や「1〜4のうちからひとつ選べ」など、日本語で指示がありますが、大学入学共通テストの場合、【リーディング】は、基本的に日本語は使用されず、指示文や質問文なども英語で読み解く必要があります。

【リスニング】の指示文は、どちらも日本語ですが、会話文や本文の読み上げが2回あるセンター試験とは違い、大学入学共通テストは1回もしくは2回が混ざっています。また、大学入学共通テストでは、アメリカ英語やイギリス英語のみではなく、非母語話者の英語が流れる出題もありました。

「整序問題」にも違いがあります。現在のセンター試験は、「単語を並べ替えて正しい文を作る」という「文構造の把握を問う問題」が出題されていますが、大学入学共通テストではそのような問題は見当たらず、並べ替えるものは、「話の順番を並べ替えなさい」「起こった順に並べ替えなさい」といったように、話の筋を追えているかどうかという「読む力」を問う問題形式のみが出題されています。

共通点

どちらも、マークシート形式であるというのは変わりません。

また、文章もしくは音声からの情報のみでなく、図表など複数の情報を組み合わせて答えを出す問題は、現在のセンター試験でも、大学入学共通テストでも、どちらでも見られる問題でした。

例えば、今年のセンター試験【リスニング】の問3(B)で出題されたのは、博物館にある複数の展示のそれぞれの営業時間や料金を見つつ、来館者が博物館の担当者と話をしながら、どの展示を見ようかを決めるという内容でした。

一方、大学入学共通テスト【リスニング】問4(B)では、複数の大学の寮のうち、自分の条件に合うものを見つける、という問いがありました。

このように、音声の情報と、手元にある情報をつき合わせながら、解答をするという出題はどちらにも見られました。

2021年1月からの大学入学共通テスト

大学入学共通テストは、センター試験からまったく別物に変わってしまうというわけではなく、これまでの形を踏まえて、より実用的な英語の力を測るものを残しつつ、進化しています。つまり、大学入学共通テストは、文法や語彙のそのものの意味を問うのではなく、それを理解した上で、なおかつ自分で使いこなせるかを重視するという、より実践的なものになっているのです。

パターンを覚えて、試験に対応するためだけに学習するのではなく、皆さんが将来実際に英語を使うことを想定し、より実践的な場面で英語の力を運用できるよう、現在の中学生そして高校1年生の皆さんには、より実践的な出題をしている教材で学習することをおすすめします。
Asteriaでは、このようにレベルに合わせて指示文が英語になり、話の内容が理解できているかを並べ替える問題が出題されています。

こちらは、洗濯の方法について手順を並べ替える問題です。

大学入学共通テストでも、実際に洗濯をする場面でも、役に立てることができますね!

Asteriaは、皆さんの試験も、実践する場面も、応援しています!

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公開日:2019/01/24
最終更新日:2019/04/01