総合教材テーマのご紹介「おおまかな数の概算」
公開日 2018.12.11
Z会の中学生向け中高一貫コース「総合」講座は、答えがひとつではない問いに自分なりの答えを見つけ、それを他の人と深め合いながら解決できるようになることを目指した講座です。
今回ご紹介する教材テーマは「おおまかな数の概算」です。みなさんは「日本にある中学校の数はいくつ?」と聞かれたら、なんと答えますか? 急にそんなことを聞かれても…。と困ってしまう人もいれば、スマートフォンで検索する人もいるかもしれませんね。こういった正確な数を求めることが難しい問いに対して概算でおよその数を出す方法があります。今回はみなさんにその方法を学んでもらいました。
※掲載の都合により、表現を一部省略・変更させていただいた箇所があります。
今回ご紹介する教材テーマは「おおまかな数の概算」です。みなさんは「日本にある中学校の数はいくつ?」と聞かれたら、なんと答えますか? 急にそんなことを聞かれても…。と困ってしまう人もいれば、スマートフォンで検索する人もいるかもしれませんね。こういった正確な数を求めることが難しい問いに対して概算でおよその数を出す方法があります。今回はみなさんにその方法を学んでもらいました。
※掲載の都合により、表現を一部省略・変更させていただいた箇所があります。
◆中1 自然分野 おおまかな数の概算
◎出題のねらい◎
冒頭の質問、みなさんはどうやったら答えを出せると思いますか? 実は、中学校の正確な数を知らなくても、論理的に考えれば、およその数を概算することができるんです。中学生が総人口に占める割合や、1校あたりの総生徒数を考えれば、計算できますね。
このように、手がかりをヒントにして、具体的な数がわからなかったり実際に調査するのが難しかったりする数を概算する手法は「フェルミ推定」とよばれ、科学の分野だけでなく、企業がターゲットとする顧客の数を概算する場面など、非常に幅広く使われています。中1の10月号では、ウォーミングアップや添削問題を通じて、知らない数を「わからない」と答えるのではなく、自ら推測し計算する力を養います。
冒頭の質問、みなさんはどうやったら答えを出せると思いますか? 実は、中学校の正確な数を知らなくても、論理的に考えれば、およその数を概算することができるんです。中学生が総人口に占める割合や、1校あたりの総生徒数を考えれば、計算できますね。
このように、手がかりをヒントにして、具体的な数がわからなかったり実際に調査するのが難しかったりする数を概算する手法は「フェルミ推定」とよばれ、科学の分野だけでなく、企業がターゲットとする顧客の数を概算する場面など、非常に幅広く使われています。中1の10月号では、ウォーミングアップや添削問題を通じて、知らない数を「わからない」と答えるのではなく、自ら推測し計算する力を養います。
◎問題◎
家庭用水の目的別の使用量の内訳は上のグラフのように表される。グラフから、風呂が4割、トイレと炊事が約2割ずつを占めていることがわかる。このグラフを仮定として用いて、1日に1人が使用する家庭用水の量を推定しなさい。
◎答案例1◎
1日に1人が使用する水の量は
ある項目についての使用量÷その項目が全体に占める割合、で求められる。
風呂に1日20L使うとすると、1日に使用する水の量は20÷(40÷100)=50
50Lとなる。
◎答案例2◎
1人が1日にトイレを使用する回数を5回とし、トイレを1回使用するときに流れる水を8Lとすると、
8L×5=40L
の水を使用することになる。
よって、1日に1人が使用する家庭用水の量は、
40÷0.22=181.8…
より約180Lである。
◎答案例3◎
風呂の大きさを縦150cm、横・深さ共に50cmと仮定すると、1日に風呂に使う量は50×50×150÷1000=375Lである。
よって、1日に使う水の量×5/2となるから、375×5/2=937.5Lとなる。
◎講評◎
みなさんからは、「仮定が合っているか不安。どうしたらよいか迷う」「意味がよく分からない。どうすればいいのかわからない」といった声が寄せられました。普段とは違った考え方に苦戦した人も多かったようですね。
実際の答案を見てみると、同じ量を推定するにもその方法は人によってさまざまで、みなさんが試行錯誤しながら取り組んでくれた様子がうかがえました。
答案例1では、「1日に1人が使用する水の量=ある項目についての使用量÷その項目が全体に占める割合」の関係をしっかり理解できていますね。
答案例2は、トイレに使う水の量から推定してくれました。簡潔にわかりやすく答案を書くことができています。
答案例3では、実際のお風呂のサイズをもとに考えてくれました。身近なもののサイズから全体を推定できていますね。
それぞれ、考え方はしっかりできています。風呂や炊事の水は家族全員で使うと考えて、家族の人数を推定して1人当たりに直すことで、より精度の高い値が得られますよ。
このように、「総合」講座では身近ではあるけれど、今まで深く考えたことがなかったであろう問題に正面から向き合い、徹底的に考え、答案にまとめます。このプロセスを毎月くり返すことで『思考力』『判断力』『表現力』が伸び、自らの考えを深め表現する力を養います。
ぜひ、「総合」講座で考える力を培ってください。