公開日 2019.8.26

2019年度の高校2年生以下の学年では、現在使用されているセンター試験が大学入学共通テストに変わり、合わせて英語4技能試験の活用が本格化します。先日は、TOEICが「大学入試英語成績提供システム」への参加取り下げを行ったことも話題になりました。
すでに大学入試を意識しているかどうかにかかわらず、英語での「聞く」「読む」「話す」「書く」力が総合的に求められてきているということはご存知の方も多いかと思います。
具体的な大学入試での活用状況と今後の英語4技能学習について、Z会の英語担当よりお伝えします。

※「大学入試英語成績提供システム」
参加要件を満たすと認定された民間英語4技能試験の結果を大学入試センターで一元的に管理し、成績を大学に提供するシステム
詳しくは「大学入試英語ポータルサイト」文部科学省 ※外部サイト

◆出願資格か得点化か?

英語4技能試験が大学入試にどのように利用できるかは各大学・学部によって異なりますが、大きく「出願資格」として用いるか、「得点化」されるかに分かれます。
2021年度入学者選抜における「大学入試英語成績提供システム」参加試験の活用予定(国立大学・一般選抜)文部科学省 ※外部サイト
私立大学では国立大学に比べると、すでに英語4技能試験の活用が進んでおり、2021年の入試でもこの流れは加速していくと予想されます。

◆どれを受験すべき?

大学入試英語成績提供システムの参加要件を満たしていると発表されている英語4技能試験は、下記の通りです。
  • ケンブリッジ英語検定
  • TOEFL iBTテスト
  • IELTSTM
  • TOEIC® ※2019年7月2日に参加取り下げ
  • GTEC®
  • TEAP
  • 実用英語技能検定(英検®

参加要件を満たしている試験だけでも片手でおさまらないほどありますが、どの英語4技能試験を受けるべきか迷った時、どのように受験する試験を決めたらよいでしょうか。

入試要項から選ぶ

それぞれの大学で入試に使用できる試験は異なる場合があるため、興味のある大学や志望大がある場合にはまず、各大学の入試要項を確認してみましょう。
各大学が採用している主な4技能試験のうち、英検の採用率は最も高い90%以上となっており、まだ志望大を意識していない場合には英検を受けておくと汎用性は高いということになります。

※大学入学英語成績提供システムで提供できる、つまり、大学入試センターが各大学に提供する民間英語4技能試験の試験結果として利用できる成績は、基本的には高校3年の4月から12月の間に受験した2回までの結果です。(ただし、経済的に困難な事情を抱えていたり、離島やへき地に住んでいたりする人で、CEFRのB2以上に該当する結果を得ている場合、また病気などで受験の機会を持つのが難しい人に対しては高2の間に取得した成績を活用できることが例外として認められています。)

目的で選ぶ

留学などを検討しているなら、国際通用性が高いケンブリッジ英検、TOEFL iBT、IELTSを受けておくと、留学時の英語力の証明として用いることができます。
また、英検など受験する級やレベルによって推奨学年・年齢がおおまかに分けられている試験は、中高生から自分のレベルに応じて受験しやすいという特徴があります。

場所・受験日で選ぶ

毎月数回受験日を設けている試験もあれば、数か月に1回の試験もあります。特に地方在住の場合は近くの受験会場がどこになるのかを把握し、学校や部活・課外活動などのスケジュールに照らし合わせ、いつ・どこでなら受験が可能か検討してみましょう。

◆4技能を伸ばすには

どの試験を受けるにせよ、共通して必要なのは4技能バランスよい英語力であり、問われているのは「英語を使って何ができるか」というコミュニケーション能力です。貴重な学生生活の時間の全てを英語4技能試験の対策に費やすというのは本意ではありません。しかし、定期的に4技能試験を受験することは英語学習へのモチベーションになりますし、自分の英語力を的確に診断できるので、それ以降の学習を効率的に行うことができます。

普段の学習から4技能を意識して学習を進めておくことは、4技能試験を受験する際の基礎力になります。Z会Asteriaなら、あなたに必要な英語4技能の学習を必要な分だけ進めていくことができます。Z会Asteriaでどのような試験にも対応できる強固な英語の基礎を身につけましょう。