Z会東大進学教室メテウスが伝授する「中学からの正しい学習法」_2017.3
公開日 2017.3.15
変わる大学入試を見据えて、中学時代に何を意識して勉強すべきか?「中学からの学習法」をテーマにした講演が、2017年2月、Z会東大進学教室メテウスの各教室で開かれました。進路指導室長の金谷博臣が担当した、新宿教室での講演内容の一部をご紹介します。
◆入試が変わっても、必要な科目数は変わらない
まず、大前提として、「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の導入など大学入試改革が進んでも、東大・京大をはじめとする難関国公立大学が、「一次試験(=大学入学希望者学力評価テスト)で5教科7科目、ないし8科目の基礎力をはかり、個別試験で応用力をはかる」という構図は変わりません。
大学入試改革を進める文部科学省としては、大学入学希望者学力評価テストに記述問題を取り入れて基礎力だけでなく応用力もある程度評価できるものにし(現在検討中)、個別試験は面接や小論文、ディスカッションなどを導入して人物を評価するものにしたい、と考えています。しかし難関国公立大の多くは、現在の個別試験の内容に自信を持っていますので、文部科学省の意向に対応する動きは、今のところ医学部医学科を除いて見られません。2016年度から東大では推薦入試が、京大では特色入試が始まってはいますが、入学定員のごく一部しか募集しておらず、志望者の大部分が一般入試を受験することに変わりはありません。
すなわち、難関大学ほど受験に多くの科目が必要なことは、今後も変わらないのです。
大学入試改革を進める文部科学省としては、大学入学希望者学力評価テストに記述問題を取り入れて基礎力だけでなく応用力もある程度評価できるものにし(現在検討中)、個別試験は面接や小論文、ディスカッションなどを導入して人物を評価するものにしたい、と考えています。しかし難関国公立大の多くは、現在の個別試験の内容に自信を持っていますので、文部科学省の意向に対応する動きは、今のところ医学部医学科を除いて見られません。2016年度から東大では推薦入試が、京大では特色入試が始まってはいますが、入学定員のごく一部しか募集しておらず、志望者の大部分が一般入試を受験することに変わりはありません。
すなわち、難関大学ほど受験に多くの科目が必要なことは、今後も変わらないのです。
◆「捨てる科目」を作らないことが国公立大を目指す上では必須
したがって、中学での学習においてまず意識すべきは、5教科をバランスよく勉強し、「捨てる科目」を作らないことです。中高一貫校には高校入試がないため、苦手科目ができても「高校入試までに克服しなきゃ」と思う機会がありません。そうして大学受験までずるずると苦手を抱えたまま進んでしまうと、もう挽回は難しく、5教科7科目、ないし5教科8科目での受験には対応できなくなるでしょう。
捨てる科目を作らないためにやるべきことは2つあります。
まず、学校の勉強やテストに真剣に取り組むこと。国公立大入試は私立大入試と異なり、教科書の範囲以外からは出題されません。したがって、学校での学習内容を着実に身につけ、積み上げていくことが第一です。
次に、理科や社会の学習をおろそかにしないこと。つい英語、数学、国語の学習に重きを置いてしまいがちですが、学年が上がると国語や英語の文章の内容が多岐にわたる上に難しくなり、理科や社会の知識がなければ読解できなくなってきます。理科や社会の知識は、確実に定着させておきましょう。
捨てる科目を作らないためにやるべきことは2つあります。
まず、学校の勉強やテストに真剣に取り組むこと。国公立大入試は私立大入試と異なり、教科書の範囲以外からは出題されません。したがって、学校での学習内容を着実に身につけ、積み上げていくことが第一です。
次に、理科や社会の学習をおろそかにしないこと。つい英語、数学、国語の学習に重きを置いてしまいがちですが、学年が上がると国語や英語の文章の内容が多岐にわたる上に難しくなり、理科や社会の知識がなければ読解できなくなってきます。理科や社会の知識は、確実に定着させておきましょう。
◆英語は音読を、数学は解答に至るプロセスを大切に
英語、数学、国語については、どのような学習に力を入れればよいのでしょうか? 教科ごとにご紹介します。
英語:音読の習慣をつけよう
英文に接した際に必ず音読する癖をつけましょう。大学入試で求められるのは、英文を冒頭から順に読み進めて理解する力。限られた時間の中で少なくはない語数の英文を読解するには、一つひとつの英文を分解して後ろから訳していたら追いつきません。そのために、基本的な単語や文法、構文を頭に入れておく事は必須。音読することで英語特有の語順や単語の意味、構文を定着させ、英文を前から順に読み進められるようになるでしょう。
数学:途中式を大切に
答えを出すことにばかりこだわらず、「なぜそうなるのか」を考えながら途中式を省略せずに解答を書きましょう。入試では、答え以上に答えに至る考え方が評価されます。答えが合っているけれど途中式にあやふやなところがある解答よりも、答えが違っていても途中式が論理的に破綻していない解答が評価されるのです。
また、問題に書かれている内容を図に表すことも意識しましょう。図に表せないということは、問題内容を理解できていないということですから。
国語:語彙力をつけよう
国公立大学の個別試験の国語で出題される文章はほとんどが論説文で、小説が出題されることはまれです。論説文は小説に比べると求められる語彙力が上がります。語彙力をつけるためには、一つ上の学年を対象とした文章を読むことを意識するとよいでしょう。すらすらと読めなくて構いません。わからない言葉があれば立ち止まり、調べながら読むことで語彙力も、読解力も磨かれていくのです。
なお、読書量と読解力は必ずしも比例しません。面白いからとたくさんの本を読んでいるような場合、純粋に内容を楽しんでいて、「何が書かれているか」を把握しようと精読しているわけではありませんよね。「自分は本が好きだから国語は得意」という思い込みは禁物です。
英語:音読の習慣をつけよう
英文に接した際に必ず音読する癖をつけましょう。大学入試で求められるのは、英文を冒頭から順に読み進めて理解する力。限られた時間の中で少なくはない語数の英文を読解するには、一つひとつの英文を分解して後ろから訳していたら追いつきません。そのために、基本的な単語や文法、構文を頭に入れておく事は必須。音読することで英語特有の語順や単語の意味、構文を定着させ、英文を前から順に読み進められるようになるでしょう。
数学:途中式を大切に
答えを出すことにばかりこだわらず、「なぜそうなるのか」を考えながら途中式を省略せずに解答を書きましょう。入試では、答え以上に答えに至る考え方が評価されます。答えが合っているけれど途中式にあやふやなところがある解答よりも、答えが違っていても途中式が論理的に破綻していない解答が評価されるのです。
また、問題に書かれている内容を図に表すことも意識しましょう。図に表せないということは、問題内容を理解できていないということですから。
国語:語彙力をつけよう
国公立大学の個別試験の国語で出題される文章はほとんどが論説文で、小説が出題されることはまれです。論説文は小説に比べると求められる語彙力が上がります。語彙力をつけるためには、一つ上の学年を対象とした文章を読むことを意識するとよいでしょう。すらすらと読めなくて構いません。わからない言葉があれば立ち止まり、調べながら読むことで語彙力も、読解力も磨かれていくのです。
なお、読書量と読解力は必ずしも比例しません。面白いからとたくさんの本を読んでいるような場合、純粋に内容を楽しんでいて、「何が書かれているか」を把握しようと精読しているわけではありませんよね。「自分は本が好きだから国語は得意」という思い込みは禁物です。
◆考える力を磨くには、第三者の視点も効果的
入学希望者学力評価テストに記述問題が出題されるかどうかはまだ議論中ですが、国公立大の個別試験は、基本は記述・論述式です。解答を導き出すプロセスや、自分の考えを論理的に記述できるようになるには、第三者の視点を借りながら、自分の思考のプロセスを振り返ったり、自分にはない視点を得て視野を広げたりすることも効果的です。
Z会東大進学教室メテウスでは、作成した解答をグループで共有したり、ペアワークやグループワークで演習問題の答え合わせを行ったりする機会を作っています。ぜひ考え方の幅を広げる方法として活用してみてはいかがでしょうか。
▼Z会東大進学教室メテウスについてはこちら
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