現代を生き抜くサバイバル術

「教育は、学んだことがすべて忘れられた後に残る”何か”である」これはアメリカの心理学者で、行動分析学の創始者とされるバラス・フレデリック・スキナーの言葉だ。「教育は、」の後に「学校で」を補うと、意味がより鮮明になる。この”何か”とは何だろうか?学校で学んだことを忘れてよいなら、何のために学校へ行くのだろうか?
この”何か”とは、学び方とモチベーションだ。学び方とは、新しい課題に直面した時に、必要な情報を集め、適切な角度から考え、自分なりの答えを出すためのスキルだ。実は学校を卒業して働くようになると、このスキルが何よりも大切になる。日進月歩の技術革新が続く現代において、学校で学んだ内容(情報)だけでは仕事を続けられない。仕事に必要なことを自分で学び続ける必要がある。だから、学び方の習得は最高のサバイバル術だ。
モチベーションは人の行動の源だ。自分は何をやりたいかを考え、それを仕事につなげることで、金銭的な報酬だけでなく、やり甲斐、人脈、社会貢献といった様々な形で”収穫”を得られる。それが自分にできるという自信を人が持つことが重要なのだ。
このような教育の事例として、神田外語大学を紹介しよう。ここでは2つの方法で、学生が学び方とモチベーションを習得できるよう支援している。それは自立学習支援とProject Based Learning(PBL)だ。前者は、学生自身が目標と計画を決めて語学を学ぶもので、学生は学び始め直後の挫折しがちな時期を、ラーニングアドバイザーのサポートで乗り切る。その後学びは習慣化され継続する。この経験が他のことを学ぶ時に役立つ。後者は、学生が自ら挑戦したいテーマを決めて、それを一緒に学ぶ仲間を募る。学生の目的はテーマの追求であり、その達成のために学生は語学を自ら学ぶ。つまり、学び方とモチベーションの両方が得られる。これはどちらも卒業後に仕事で生きてくる。
神田外語大学は千葉県の海浜幕張にある。東京ディズニーリゾートからも近いこの地域には、中国と東南アジアに広がるスーパーマーケットAEONをはじめ、多数の有名企業が本社を構えている。様々な企業で日々PBLが繰り返されているに違いない。

神田外語大学の英語学習施

左の写真の建物の1階SALC(Self-Access Learing Center)は英語の自立学習スペースで、ラーニングアドバイザーが語学教育専門の教員として学生の自立学習を支援している。2階はEnglish Onlyの空間となり、語学教育を専門とする外国人教員ELI(English Language Institute)が、個人のニーズにあった英語学習を支援している。