「モチベーション」の力を知った―中高時代
Z会は中学から高校までやっていました。最後はちょっとためてしまいましたが(笑)。ですが、勉強は順位なども意識して、しっかりやっていました。「ちゃんといい成績をとらなくては」という気持ちをもって勉強していましたね。
その一方で、絵を描くことも好きで。独学だったのですが、 中学2年生のころからパソコンで絵を描くようになりました。描いてみてなんだか違うなと思ったら、ネットで調べて、 そのやり方を試して…。とにかくずっと描いていました。
パソコンで絵を描くことは紙に描くのと全然違うので、最初はなかなか思ったとおりの色が塗れませんでした。でも、何回も回数を重ねると、だんだん自分の思うようなものが描けるようになる。こうして、さらにのめりこんでいきました。「絵を描くことを仕事にできたらいいな」とは、高校生くらいから漠然と思っていました。ですが、現実的にはたぶん自分はイラストは趣味にしながら大学に行って、どこかの企業に就職して…という人生を送るんだろう、とも思っていたんです。
高3の受験生のとき、僕は国立の理工系のある大学を志望校にしていました。常に順調だったわけではないのですが、 がんばればB判定が出るというところまでいったんです。ですが、高3の12月に「ぼくはこの学問が好きではない」と気づいてしまった。センター試験の1カ月ほど前です。このまま志望校に進んで学業を続けたとしても、きっとどこかで心が折れてしまうと思ったんです。
両親に相談したり考えながら、じゃあ大学で何を勉強すればいいんだ?と考えていると、「自分の好きなことはどうだろう?」という思いが浮かび上がりました。そして、芸術関連の学部を探していくと、理系かつ芸術分野が含まれる学部がありました。これまで勉強してきた理系の知識も必要ですし、得意な絵も生かすことができる。“ 行きたい大学 ”という明確な目標ができると、あとは「絶対ここに行きたい」という思いで勉強をしました。「モチベーションがある」というのはとても大事だなと実感したできごとです。
あと一つ。この時期も含め、イラストはずっと描き続けていたんですね。受験直前期でもネットに投稿していました。今思えば、ある意味「逃げ」で描いていたところもあると思います。ですが、イラストを描くことが、受験に迷いがあったときも含めて僕の支えになっていたような気がします。