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<ことばのチカラで自立しよう>

人と物おじせずに話せる「度胸力」をつけよう!

日常生活のなかでできる子どものことばのチカラの育て方や、子どもを自立に導く親の視点・心がまえをお伝えします!

【2015年4月23日】


 

人と物おじせずに話せる「度胸力」をつけよう!

 
子育てのゴールは、子どもが一人で生きていく力をつけること。親の保護の元から巣立ち、働いて生活の糧を得て自活していくことです。

でも、経済的に自立しているだけでいいのでしょうか?

ある青年は、親から独立して一人暮らしをしています。彼は口べたで極端に人づきあいが苦手。人とかかわりたくないので、働き先はできるだけ人と接することが少ない仕事を選び、仕事仲間ともほとんど会話をすることなく終了時間になるとそそくさと自宅に帰ります。休日も友だちと会わず、部屋に一人で過ごしています。

経済的には自立していますが、彼ははたして自立しているといえるでしょうか?

これでは「自立」ではなく「孤立」です。

人は、多くの人とのかかわりの中で生かされています。友だちや仕事、地域の人々とコミュニケーションをとりながら、泣いたり笑ったりして暮らします。ときには周りの人に迷惑をかけたりかけられたりしながら助けあって生きていくことこそ、自立していると言えるでしょう。

人とのかかわりを気持ちよくできる力をつける。ことばのチカラを育てることで、幼稚園や学校で友だちや先生と上手にかかわることができます。子どものときだけでなく、大人になってから自立して社会の中で生きていくときにも欠かせません。

まずは、人に慣れることから始めましょう。近所のおじちゃん、おばちゃん、お兄さん、お姉さん、若い人からお年寄りまで。また駅員さんやコンビニの人、看護士さん・・・とさまざまな職業の人に会って、世の中にはいろいろな種類の人がいることを知ることです。人と触れあうことを体験していくことが、人に慣れることになります。できたら、かんたんなあいさつやことばをかけあえると、もっといいですね。さらに人と話す度胸を育てることになります。

ことばキャンプでは「度胸力のトレーニング」なんて、名前をつけています。初めての人と会っても物おじしないように、人と会う機会には「度胸力のトレーニング」をしているのだと意識してみませんか?

ことばのチカラは、生まれつきもっている才能ではなくて、後天的に身につけていくものです。ヒナ鳥が飛び方を練習するように、生きていくためのことばのチカラを磨いていきましょう。
高取しづか
高取 しづか (たかとり・しづか)

NPO法人JAMネットワーク代表・「ことばキャンプ」主宰
消費者問題・子育て雑誌の記者として活躍後、1998年渡米。アメリカで出会った仲間や日本の友人とJAMネットワークを立ち上げた。「子どもの自立トレーニング」をテーマに新聞・雑誌・本の執筆や、各地で講演活動を行っている。神奈川県の子育て支援の委員をつとめ、子育てや教育の現場で支援にあたっている。また、東京都と神奈川県の児童養護施設で社会貢献活動を行っている。おもな著書に『子どもが本当に待っているお母さんのほめ言葉』(PHP研究所)、「子どもに英語を習わせる親が知っておきたいこと』(アルク)、『実用絵本 ことばキャンプ』1〜5(合同出版)、『イラスト版気持ちの伝え方』(合同出版)、 『コミュニケーション力を育てる 実践ことばキャンプ』(主婦の友社)など多数。


 

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