答案講評 10月の回答選と解説

中3
総合|答案講評 中3 10月

今回の課題

今回の答案講評では、以下の課題について取り上げます。

(3)「アイスクリームの売り上げと水難事故の発生件数について相関を調べたら,またまた強い正の相関関係があった。ということは,水難事故を減らすにはアイスクリームの販売を自粛すればよいのかな?」
この意見は正しくない。しかし,アイスクリームの売り上げと水難事故の発生件数の間には正の相関関係が存在する。これはどういうことか理由を書きなさい。

今回は、大問1の(3)を取り上げます。今回の課題は、2つの変量の間に相関関係があるときに,どんな主張ができるのかを考えることで,相関関係とはどのようなものなのかを整理して,表現してもらうのが狙いでした。
※掲載の都合により、表現を一部省略・変更させていただいた箇所があります。

答案拝見

先生

今回もたくさんの解答を見せてもらいました。まず,グラフやQCRなどのツールを使って数理的に分析するという今回のテーマについて「難しかった」と感じた人が多いようでした。このツールを使うことで,身の回りの出来事を比較したりして,世界をこれまでとは別の視点でみることができたりしますので「今回学んだことを積極的に活用してみよう」と前向きに捉えてくれると嬉しいです。
さて,大問1の(3)では「アイスクリームの売り上げと水難事故の発生件数に直接の関係がない」ことを,関係しそうなほかの要因を予測しながら説明するのがポイントでした。今回紹介した答案はすべて「気温,暑さ」が要因であることが読み取れる答案になっていると思います。

52-44082-3さん

アイスクリームの売上げと水難事故はどちらも,気温が高くなることで増えることであって,互いが直接関係しているわけではないから。

85-41772-0さん

アイスクリームの売り上げと水難事故の発生件数の正の相関関係は,最高気温を媒介してのものであるため,この2つは直接的に関係しないから。

46-08447-1さん

アイスクリームの売り上げにも水難事故の発生件数にも最高気温と強い相関関係があり,アイスクリームの売り上げと最高気温,水難事故の発生件数と最高気温には因果関係があると考えられる。アイスクリームの売り上げと水難事故に正の相関関係があるのはあくまでどちらも最高気温がかかわっているからで,両者に因果関係はないから。