答案講評 11月の回答選と解説

中2
総合|答案講評 中2 11月

今回の課題

今回の答案講評では、以下の課題について取り上げます。

中学校学習指導要領の「外国語科においては,英語を履修させることを原則とする。」という原則に対する賛成または反対の意見を,理由も含めて400字以内で述べなさい。

世界における英語の重要性・有用性は否定し難いが、英語の支配には功罪両面あるはずである。多くの言語に目を向けることで、英語圏中心ではなく、平等な文化観・価値観を養う必要があるのではないかという点も踏まえた上で、あるべき外国語の教育の姿を考えてもらいたいというのが今回の出題の狙いだ。

答案拝見

先生

英語が重要であるということに何も疑問を持ったことがない人が多かっただろうが、よく考えて書いてくれた。「反対意見」としては、複数の方が、ウォーミングアップでも触れた「言語自体に優劣はない」という視点をうまく取り入れて書いてくれた。
賛成意見としては、英語が他の言語の学習の土台としても有効になるという視点とともに、公用語、準公用語を含めた話者の人口の多さも根拠として示し、説得力ある文を書いてくれたのがよかった。

90-40820-8さん

私は、この原則には反対である。これには、2つの根拠がある。
1つ目は、英語を履修させることによって他の言語を学ぶ機会が減ってしまう恐れがあるからだ。グローバルな視点から見れば言語自体に優劣はないし、海外の中学校では外国語の授業を数ヶ国語の中から選ぶことができるところもある。外国語の使用頻度は英語が高いかもしれないが、様々な言語に触れられる機会があれば自然と言語に親しみが持てるのではないだろうか。
2つ目は、英語以外の外国語を学べば互いの文化を知り合うきっかけになるからだ。日本の学校でもフランス語や中国語を学ぶことができるところがある。言語はその国の文化をよく表している。そのような学校が増えれば国の間の隔たりは小さくなるだろう。
以上の理由は全ての学校で外国語の授業を英語以外にすべき、というものではないがそれが進めば素晴らしいことだと思う。

63-97475-7さん

僕は、英語を履修させることを原則とすることに賛成します。理由は2つあります。まず1つ目は、英語で用いられている文法や単語は、中国語やドイツ語などといった多くの言語と共通するものがあるからです。それにより、一旦英語を勉強しておくことによって、その他の多くの言語を理解するためのとても重要な土台となり得ます。2つ目は、国際的に、英語を母国語としていなくとも学校などで学び、意思疎通が可能な人が非常に多いからです。また、英語を公用語、準公用語にしている国も多いからです。文部科学省によれば、英語人口は15億人、英語を公用語、準公用語としている国の総人口は21億人にものぼります。しかも、研究や学術の分野やビジネス、スポーツでも英語は多く使われています。つまり、英語ができれば世界の約5分の1の人と会話が通じ、様々な分野を渡り歩くことができるということです。よって僕は英語の履修を原則とすることに賛成します。