答案講評 2月の回答選と解説

中2
中2 構成を工夫して書く

今回の課題

今回は、次の添削問題について、Z会に届いた答案の紹介と講評をお届けします。

「なにごとにおいても結果がいちばん大切だ。」という意見に反対する作文を三〇〇字以内で書きなさい。ただし、具体例(自分の体験や、見たこと、聞いたことなど)をふまえ、作文全体を二段落に分けて書くこと。

答案拝見

先生

説得力のある答案を書くためには、大きく分けて二つのことが大切です。一つは「具体例をくわしく説明すること」です。もう一つが「具体例の内容と考察の内容を合わせること」です。たとえば、「実際には負けてしまったが、体育祭に向けてみんなで力を合わせて頑張ってクラスの団結力が高まった。」と書いた後で、「一人ひとりが成長できたから、結果よりも過程が大切だと考える。」とした場合、「何が成長なのか」が読み手には伝わりませんね。皆さんは、この二つのことを意識して答案を書くことができましたか。もう一度読み直してみてくださいね。それでは、答案をいくつか紹介しましょう。また、「今回の優秀作品」として、R.T.さんの答案を紹介します。

K.T.さん
大会に向けて練習したことはけっして無駄ではないから

テニスの大会があった。……しかし、その大会で賞をとることができなかった。その結果をうけて、私はとてもくやしい思いをしたが、沢山の時間を費やし、一生懸命練習に取り組んだため、その時間や練習した事が無駄だとは思わない。

R.U.さん
結果を出すためにした努力の姿勢の方が大事だから

先日、学年末テストがあった。私は、いつも全教科九十点超えができず、一生懸命勉強した。理科は九十点に到達できなかった。しかし、家族に協力してもらったりすき間時間に勉強をしたりして、最初は楽しくなかったがやっていくうちに勉強の面白さが分かり、全力を尽くして良かったと思えた。

Y.O.さん
過程を重視することで、その経験を財産にできるから

先日大縄大会が行われた。……この練習で普段あまり話したことがない人と関わったり、記録が伸びていくにつれクラスの団結力も高まっていった。結果は九クラス中九位と惨敗だったが大会が終わった達成感で皆の笑顔はどのクラスより輝いていた。

今回の優秀作品

回答

★ R.T.さんの作文 ★

先生

ココが花マル

R.T.さんの答案を読むと、「テストの結果をどう生かしたのか」がくわしく書かれています。それによって第一段落のR.T.さんの主張がとても説得力のあるものになりました。段落の分け方も適切で、全体に首尾一貫したまとまりのある作文になっています。
なお、R.T.さんの感想欄には、「第一段落に意見を書いたので、最後はどのような文が好ましいかわからず、具体例で終わりにしました。」とありました。これは第二回のアプローチにある「双括型か頭括型か」という文章の型に関わることで、R.T.さんがここに疑問を感じたこと自体が花丸!でした。もちろんR.T.さんの終わり方(頭括型)でもよいですが、双括型で書く場合は「私はこの経験から、結果そのものに一喜一憂するのではなく、結果を生かして次につなげることが大切だと考えた。」というようにするとよいでしょう。
*自分が考えたことや感じたことは、「 」でくくると、さらに読み手に伝わりやすくなりますよ。

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※今回の講評はここまで。そして、中2のカリキュラムも今回が最後です。今までよく頑張りましたね。中3になっても、引き続き、作文コースの学習に取り組んでいきましょう。