給食は地産地消を実践するうえでも優れている。地元産の食品を消費することで、地域の農家を支援し、地域経済の発展にも貢献することができる。郷土料理や地元のブランド食品が使用されている給食は、よい取り組み例といえるだろう。
答案講評 10月の回答選と解説
今回の課題
今回は、次の添削問題について、Z会に届いた答案の紹介と講評をお届けします。
会話の空欄に入るあなたの意見を二六〇字以内で書きなさい。ただし、AさんとBさんのどちらの意見に賛成か、立場をはっきりさせて書くこと。
答案拝見

K.T.さん
K.K.さん
お弁当のほうがよい
お弁当を食べると作ってくれた人の愛情を感じることができる。これは、作ってくれた人が私のことを考えて作ってくれているからだと思う。……また、弁当だとその日の体調や気分に合わせて量を調節することができるし、……残飯を出さなくて済むからSDGsにもつながると思う。
T.F.さん
給食のほうがよい
たしかに給食には、苦手なものがでてくることもある。しかし、好き嫌いの多い私にとっては、みんな食べているから、少しチャレンジしてみようという気持ちになる。これが給食の何よりのよさだと思う。だから、私はAさんに賛成だ。
今回の優秀作品


Y.A.さんはなぜ給食のほうがよいと思うのかについて、体験を挙げて説明しています。そのために給食に賛成というY.A.さんの立場がよく理解できました。体験の内容についても、とてもていねいに説明できていてわかりやすかったです。
Y.A.さんの答案でもう一つ注目したいのは「構成」です。自分の体験を挙げることができている答案の中には、第一段落で主張した内容と第二段落で示した体験の関連性があまりないものも見られました。しかし、Y.A.さんは第一段落で「給食にすることで、親が作ってくれる手間もなくなる」ということを主張し、第二段落ではそれに合った体験を挙げることができています。
最後の文章もそれまでのY.A.さんの意見を簡潔に表現するものになっていて、発言の最後を締めくくるのに最適でした。
今回の講評はここまで。次回も、みなさんの答案を楽しみに待っています!
※毎月、Z会に届いた答案の中から「キラリと光る作品」を選んで「講評」に掲載します。早めに提出し、「講評」掲載をめざしましょう!
※「講評」は毎月中ごろに公開します。お楽しみに!
今月は、「自分の立場とその根拠を読み手にはっきり示すこと」がポイントでした。どの答案も「立場」に関しては明確に示すことができていました。ただ、「根拠」については「自分にしか言えない意見」も示せるとよかったかなと感じました。そのためには、自分の体験を挙げ、それを読み手にわかりやすく伝えることが大切です。アプローチの「考え方のヒント」にあるように、「自分の立場を決める」ときに「どちらの意見のほうが自分の体験を生かせそうか」を考えるようにするとよいですね。
それでは、みなさんの答案の一部を紹介します。また、「今回の優秀作品」として、特によく書けていたY.A.さんの答案を紹介します。