答案講評 3月の回答選と解説

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今回の課題

今回は、次の添削問題について、Z会に届いた答案の紹介と講評をお届けします。

「私のいちばん好きな言葉」という題で、二〇〇字以内で作文を書きなさい。ただし、作文全体を二段落に分けて書くこと。

答案拝見

先生

今回は作文コースの第一回目として、「読む人に伝わる作文を書くためにはどのように考えて行けばよいかを一つ一つ確認する」というのが目標でした。
答案を見ると、「いちばん好きな言葉」として「俯瞰細観」「克己心」「雲外蒼天」「凡事徹底」「文武両道」など、さまざまな言葉が挙げられていて、みなさんの意気込みを感じました。他方、「どうしてその言葉が好きなのか」については、説明不足の答案が多かったです。「自分の考え」と「その理由」の両方を示すというのは作文の基礎です。自分の体験や見たり聞いたりしたことを具体例に挙げて書くことを心がけましょう。
それでは、みなさんの作文をいくつか見てみましょう。また、「今回の優秀作品」として、特によく書けていたR.H.さんの作文を紹介します。

K.I.さん
「失敗は成功の基」

夏休みのとき、読んでいた本の中に、「何度失敗してもいい。それを成功につなげることが大切だから。」と書いてあった。ピアノの発表会で音をはずして落ちこんでいた私は、その言葉に心が大きく動いた。

Y.T.さん
「雨だれ石をうがつ」

私は、通信教育のテキストのページ数が多く、やる気がしなくてほったらかしてしまった。すると父が「雨だれ石をうがつ」ということわざを教えてくれ、私を動機付けてくれた。私は勉強の計画を立て、毎日こつこつとこなしていった末、テキストを終えることが出来た。

M.O.さん
「一念通天」

ピアノの先生が私に「一念通天という言葉を信じて練習がんばってみて。」という言葉を言ってくれた。最初は努力すれば本当に報われるのかと思っていたが、強い決意をもって努力すると、どんどんピアノが上達していった。

今回の優秀作品

回答

★ R.H.さんの作文 ★

先生

ココが花マル

R.H.さんは最初に「勉強のできる兄弟と比較されて勉強が苦手な私は辛かった」として、好きな言葉に出会う前の自分の状況を説明しました。その後で、「桜梅桃李」という言葉に出会ったという体験を挙げ、「この言葉はその時の自分にぴったりで好きになった」としています。このように「いちばん好きな言葉」と「その言葉が好きな理由」を丁寧に説明したことで、R.H.さんの作文はたいへん説得力のあるものになっています。
なお、読む側としては、R.H.さんがどのようなことで「自分磨き」をしたいのかを知りたいところです。たとえば、第二段落の始めに、「私は読書が好きだ。読書は自分磨きの一つの方法だと思う。」などとしてもよかったですね。

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今回の講評はここまで。次回も、みなさんの答案を楽しみに待っています!

※毎月、Z会に届いた答案の中から「キラリと光る作品」を選んで「講評」に掲載します。早めに提出し、「講評」掲載をめざしましょう!

※「講評」は毎月中ごろに公開します。お楽しみに!