答案講評 11月の回答選と解説

中1
中1 自分の体験を書く

今回の課題

今回は、次の添削問題について、Z会に届いた答案の紹介と講評をお届けします。

あなたが入っている部活動(部活動に入っていない人は放課後にしていること)について伝える作文を二四〇字以内で書きなさい。ただし、作文全体を二段落に分けて書くこと。

答案拝見

先生

みなさんが今回の作文で、読み手にもっとも伝えたいことは何でしたか? 答案を見ると「所属する部活動や放課後の活動ではどのような行事やイベントがあるのか」「そこで自分はどのようなことをしているのか」「先輩や顧問の先生はどのような人なのか」など、さまざまなことが取り上げられていました。そうした〈伝えたいこと〉をできるだけ具体的に説明することが大切ですね。また、その〈伝えたいこと〉について自分なりにしっかりと考察している答案には説得力がありました。
それでは、みなさんの答案の一部を紹介します。また、「今回の優秀作品」として、特によく書けていたM.H.さんの作文を紹介します。

A.H.さん
バスケ部

私は、中学からバスケ部に入部した。……バスケ部の練習は思ったよりもつらく、大変だった。しかし私は、仲間と協力をしてチームプレーができるバスケは楽しいと思った。このチームプレーを生かしてより楽しいバスケをするために、一生懸命練習し、シュートやドリブルを上達させていきたい。

K.T.さん
ボランティア活動

私は部活動に入っていない。放課後は卒業した小学校まで歩いて行き、五年生の先生の手伝いをしている。私は全米ジュニア優等生協会に入っていて、年間で二十時間のボランティアをする必要があるからだ。私は採点を手伝ったり、ホワイトボードを掃除している。マーカーの跡が残ったホワイトボードをきれいにするのは、時間もかかり手も疲れる。大変な仕事もあるが、自分がしている小さなことは先生にとっては大きいことで、「助かる」と言われるとうれしくなる。

S.K.さん
読書

私は部活動には入っていない。学校と家の距離が遠いからだ。放課後には毎日、小説を読んでいる。学校と家の距離が遠い私でもできる事として、父が勧めてくれたのだ。小説を読んでいると、その後の展開を予想したり今の状況を想像したりする力や文章を速く読む、という力が身についてきた。……私は、小説を読んで身につけた力を国語の読解の問題など、勉強の面にも活かしていきたい。

今回の優秀作品

回答

★ M.H.さんの作文 ★

先生

ココが花マル

M.H.さんは、自分が所属するテニス部について、自分の思いや経験を中心に、具体的に紹介しました。
この作文のポイントは、テニスに対する自分の思いがどのように移り変わっていったのか、上達した経験に即して明確に述べられているところです。まず第一段落からは、「最初はラケットが重くて扱うのが難し」く、「しばらくは上達している実感が無く不安だった」と、テニスに対して手ごたえを感じられない様子が伝わってきます。これに対して第二段落では「今は体全体を使って力強いボールが打てる」「ラリーも続くようになり、練習試合で勝てることも増えてきた」といった成功の体験が描かれ、それに伴い「上手に打てた時はうれしい」「だんだんと私の自信になっている」と、テニスに対する前向きな気持ちも引き出されています。
テニス部での活動が生き生きと示されているからこそ、最後の「これからはもっと強くなって、十二月にある一年生大会で一試合でも多く勝てるようにがんばりたい」という一文に、より強い説得力が感じられますね。不安から自信へと、テニスへの気持ちが大きく変わるところで段落分けされている点もすばらしいですよ。

◇◆◇

今回の講評はここまで。次回も、みなさんの答案を楽しみに待っています!

※毎月、Z会に届いた答案の中から「キラリと光る作品」を選んで「講評」に掲載します。早めに提出し、「講評」掲載をめざしましょう!

※「講評」は毎月中ごろに公開します。お楽しみに!