登校中、妹と通学路を歩いていると近所のおばさんが道を掃いていた。私は声をかけるのは迷惑かと思い挨拶をせずにそのまま通り過ぎようとした。しかし妹は私の横で「おはようございます。」とおばさんに挨拶をした。すると、おばさんはこちらを見て「おはようございます。いってらっしゃい。」と丁寧に返事を返してくれた。私はそんな温かい挨拶を見て、なんかいいなと感じた。あの日以来私は妹のように挨拶をしている。
答案講評 9月の回答選と解説
今回の課題
今回は、次の添削問題について、Z会に届いた答案の紹介と講評をお届けします。
家族、友達など、自分に身近な人の中から一人を選んで、二四〇字以内で紹介文を書きなさい。
答案拝見

Y.K.さん
M.T.さん
おしゃべりな祖父
母方の祖父はとてもおしゃべりな人だ。必ず週に一回は電話をしてくる。電話では祖父の飼っている猫の話やニュースの話、食事の話などをしていて毎回長電話になってしまう。だがその大半は祖父が話しているため主に祖父のせいとなる。祖父は以前オレオレさぎにあったことがあるらしい。しかし祖父はそれを見抜いた上でしばらく世間話をしていたそうだ。祖父のおしゃべりっぷりにはおどろかされる。
S.I.さん
明るい性格の友達
私には、中学校の友達がいる。友達は、明るい性格だ。いつも変顔をしたりして、笑わせてくれる人だ。……そして話をていねいに聞いてくれる。また、悩んでいることがあったら、そのことについてポジティブに考えさせてくれてすごいと思う。私はいつも考え方を、マイナスの方にしてしまうから、友達を見習ってプラスに考えたいと思った。
今回の優秀作品


R.H.さんは、新体操の先生を「自分に厳しい人」として紹介しました。先生が生徒のみんなに見せる見本は「選手を引退しても能力がおとろえておらず、とてもきれい」です。それは、先生が「いすに座った時でも、新体操では欠かせない、つま先を丸める柔軟をしている」など、日頃からたゆまぬ努力を続けているからです。そのことをR.H.さんは「自分に甘えることなくトレーニングを続けているからこそ、美しい見本を見せることができるのだろう」と分析しています。具体的なエピソードが示されているので、「自分に厳しい」という先生の特徴が、説得力をもって伝わってきますね。
最後の段落では、R.H.さんは自分自身を振り返り、「私は自分に甘えてだらだらしてしまうことがとても多い。だから、自分に厳しくすることができるY先生を見習いたい」と締めくくっています。Y先生の生き方の姿勢そのものを尊敬しているR.H.さんの思いがしっかりと伝わってくるすばらしい作文です。
今回の講評はここまで。次回も、みなさんの答案を楽しみに待っています!
※毎月、Z会に届いた答案の中から「キラリと光る作品」を選んで「講評」に掲載します。早めに提出し、「講評」掲載をめざしましょう!
※「講評」は毎月中ごろに公開します。お楽しみに!
今回は、友達、家族、親戚などいろいろな人が「身近な人」としてあげられていました。「大好きな友達のことが書けてうれしかった」「身近な人がいる大切さを感じた」といった感想も聞かれ、読んでいてうれしくなりました。
さて、今回の作文の出来を左右したのは、「紹介したいところをしっかり絞り込むことができているかどうか」です。あれもこれも書こうとすると文章が散漫になってしまいます。紹介したい人の特徴を深く掘り下げることと、その特徴を取り上げた理由が伝わるような具体的なエピソードを紹介することがポイントです。その人の特徴と具体例がかみ合っていると、作文に説得力が生まれますよ。
では、みなさんの答案を見てみましょう。また、「今回の優秀作品」として、特によく書けていたR.H.さんの作文を紹介します。