私はソロバンができるようになるために、自ら、努力しました。ソロバンを始めたのが小4の時で、始めた時期が同学年の中でも遅かったので、頑張ってみんなに追いつこうと必死に練習しました。今は2段を持っています。
mr.potatoheadさん

今回のクリティカル・シンキングは以下のような課題だった。
問題文の主人公は、自転車に乗れるようになるため自ら練習に取り組んでいます。あなた自身について、何かができるようになるために、自分から努力した経験を一つあげなさい。また、努力しようと思ったきっかけや理由もあわせて書きなさい。全体を二〜三文程度にまとめること。
今回は〈何かができるようになるために、自分から努力した経験〉を書くというお題だった。
いろいろなことにひたむきにがんばるみなさんの姿がかいま見られて、読んでいるこちらもエネルギーをもらうことができた。
それではZ会にとどいた回答から、目を引いたものを紹介していこう。
私はソロバンができるようになるために、自ら、努力しました。ソロバンを始めたのが小4の時で、始めた時期が同学年の中でも遅かったので、頑張ってみんなに追いつこうと必死に練習しました。今は2段を持っています。
私は、英語が得意になれるように毎日、日記を書くようにしています。私は、外国人と関わり、その子が英語で日記を書いていたのを見て英語が身につきそうだと思ったので行いはじめました。理由としては、書くことで英語の楽しさやルールなどがわかってくると考えたからです。
次の紹介するのは、英語が得意になるためにがんばっているみっちさんの回答。英語の日記を始めたきっかけと、努力を続けている理由の両方をしっかり書いてくれたところが光っている。
空中逆上がりをできるようにするために、学校の休み時間や休日など時間があるときはほとんど練習していました。なぜ空中逆上がりの練習を始めたのかというと、周りの友達がみんな空中逆上がりができて、私もできるようになりたい!と刺激をもらったからです。そのおかげで今では連続4回転ができるようになりました!!
努力してできるようになったこととして、逆上がりをあげてくれた人は比較的多かった。みなさんが手にマメなど作りながらがんばる姿が思い浮かび、ちょっとほろりとした気分になった。さて、紹介するようちゃん♪さんの回答は、3つの文の役割がはっきりしていてとてもわかりやすくまとまっている。「刺激をもらった」という表現も、気持ちがよく伝わってきてgood。
小学五年くらいの時に、倒立の練習をしていた。組体操の為だけに、遊びや睡眠の時間も削って頑張り、最終的になんとか成功。美しくもなんとも無かったけれど、努力したらどうにかなるものだと思い知った印象に強く残る思い出である。
次は、倒立などマット運動の技をあげてくれた人の中から二つ紹介しよう。まずはトランペットさんの回答から。「組体操の為だけ」に「遊びや睡眠の時間も削って」という表現がユーモラス。思わずのめりこんでしまった様子が伝わってくる。「努力したらどうにかなるもの」と実感できた経験はぜひ大切にしてほしい。
今年の春頃、私は学校の体育の授業で、「マット運動」をしていました。そのときに習った「倒立前転」という技が、もう少し練習を重ねれば一人でできるようになりそうで、「なんとかして一人でできるようになりたいなぁ」と思ったので、授業中は工夫して練習し、帰ってから家でも練習しました。結果、私は「倒立前転」ができるようになり、心から達成感を味わうことができました。
マット運動の技のもう一つはSWEET CHERRYさんの回答。努力しようと思った理由がくわしく、丁寧に書かれているところがよい。練習に取り組んでみようと思ったときの気持ちが実感をもって伝わってくる。
ダンスの振りを完璧にする為に家で何度も復習した。理由はチームメイトに迷惑をかけたくない。そして楽しみたいということが理由である。
次は、チームワークを必要とする中で努力したことをあげてくれたライムさんの回答。「チームメイトに迷惑をかけたくない。そして楽しみたい」という、二つの異なる気持ちを簡潔に並べた表現が秀逸。力強く前向きな気持ちが伝わってくる。
僕は速く泳げるようになるために努力したことがある。週三回プールに通い、ひたすらクロールや平泳ぎなどを自主練習した。みんなそこそこ速いし、自分はそのときこれといった得意なこともなかったので、これを得意にしようと思ったのがきっかけだった。
問題文の主人公をほうふつとさせるひたむきな自主練習を書いてくれたのはヒカロフさん。努力しようと思った理由やきっかけが具体的に書かれていて、読んでいて自然に「なるほど」と思うことができた。
吹奏楽部に入っている私は、コンクール前、どうしてもできない楽器の練習をしに、休憩を使って音楽室に通っていました。いつもは活気溢れる教室が、一人だと寂しく、正直つらい時もありました。しかし、自分が音楽に魅了されて吹奏楽部に入ったように、このコンクールで、少しでも音楽の素晴らしさを伝えたいと思うと、自然と手が動いていました。
部活動や楽器の演奏についてとり上げてくれた人も多かった。ぱあかっしょんさんの回答は、きっかけや理由、さらに努力しているときの様子や気持ちまで、指定の三文の中でわかりやすくまとめられていてたいへんすばらしい。
私は、百人一首大会で優勝するために自分から努力したことがある。その理由は、百人一首が大好きで、これだけは誰にも負けたくないという強い思いがあったからだ。その努力が実を結び、本当に優勝することが出来たので、とてもうれしかった。
百人一首をとりあげてくれたのははるコナンさん。「大好きで、これだけは誰にも負けたくないという強い思い」という言葉に、百人一首に注ぐ強い情熱が感じられる。がんばっている姿が目に浮かぶようだ。
野球部でレギュラーになるために、自主練に積極的に参加した事。努力しようと思った理由は、今まで教えてくれた先輩や、先生に恩返しをしたいと思ったからです。それと、次の代にしっかりと見本になるようなプレーをしたいと思ったからです。
今回のトリは野球部でがんばっていることを書いてくれたmーーtさん。先生や先輩、後輩への思いがしっかりとこめられた力強い文章から、努力するひたむきな気持ちを読み取ることができた。
今回は、問題文の内容に関連する自分の経験をあげ、理由とともにまとめる、というお題であった。じつは今回のこの課題、高校入試でよく出題される作文問題の練習の意味もある。公立高入試では200字程度の短い課題作文がよく出題される。この作文を攻略する第一歩が、主題をはっきりと決める、ということである。作文というと、とにかく原稿用紙のマス目を埋めなければ、と考える人も多いのではないだろうか。だが、時間にも文字数にも限りがある入試の作文で、いきなり文章を書き始めるのは得策ではない。まず課題に対する自分の考えとその理由を明確にしておいて、それをどのようにわかりやすく説明するか、ということを考えて、内容をふくらませるほうがよい。
今回の課題では、課題への答えとその理由をきちんと書けた人が多かった。作成した回答をもとに、「私が自分から努力したこと」という題で、短い作文を書いてみるとよいだろう。
今回の講評はここまで。
投稿してくれたみなさん、ありがとう! 次の力作も楽しみにお待ちしている。そして、これまでは講評を読むのが専門だった人も、次はぜひ投稿してみてほしい。
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ソロバン…とても懐かしい響きだが、近年よさが見直されて、多くの人たちが学習していると聞く。mr.potatoheadさんの回答は、ソロバンを始めた時期や努力した理由が、一文でわかりやすくまとめられている点がよい。簡潔な文に必要な内容がしっかりと盛りこまれている。